本や映画の感想、日々の雑感などを徒然に書いております
ネタバレもあるので未読の方はご注意ください
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*「スノーフレーク」 大崎 梢

大崎 梢
角川グループパブリッシング
¥ 1,575
(2009-02-27)

 スノーフレークという言葉それだけでもうこの本への親近感が沸いてくる。
なんであれ雪に関する諸々に惹かれてしまう。雪の本は気にかかる。雪の結晶が使われたグッズとかも手にしては買うに迷う。ネット上のかりそめの名に雪の字を使っているくらいだし、この分身ブログの元となった本体は「snowflakes」という名だった。本物の雪片と同じく、言葉で綴った雪の欠片たちは目的が終り消えてしまったが、この物語の主人公真乃の幼なじみ速人は、「溶けない雪の欠片を見にいこう」と約束したまま小学生の時に亡くなってしまう。
溶けない雪の欠片?それはいったい……

函館から進学で東京へ行くことが決まった高校三年生の真乃。忘れてしまおう、ふと彼女が漏らした決別の言葉。時を同じくして速人によく似た青年・勇麻が目の前に現れる。
もうひとりの幼なじみ亨、真乃、勇麻、三人を結びつける過去の真相。一家心中、ひとりだけ見つからなかった速人の遺体。もしかして生きているのか。
過去が現在に繋がった時に味わうほろ苦いせつなさを描いた青春ミステリー。
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| ■あ行の作家■ | 22:22 | comments(8) | trackbacks(4) | | |

*「鳥類学者のファンタジア」 奥泉光

 長い長い旅の話である。時空を越える旅である。1944年のヨーロッパから現在へ、本を閉じた時にはすでに明け方になっていた。フォギーが味わった興奮と躍動するジャズの旋律が身体に満ちる。通常ものごとの終わりにつきまとう寂寥感はなかった。
終ったのだ。そして、始まる。
余韻の海を漂っていたい魅力溢れる物語ではあったが、眠ろう、それがまず思ったことだった。途中で旅を止めることはできなかった。やっと眠ることができる。
目が覚めたら思い出していこう。
フォギー、霧子、パパゲーノ……、目が覚めたら……

柱の陰に誰かいる―フォギーことジャズ・ピアニスト池永希梨子は演奏中奇妙な感覚に襲われる。愛弟子佐知子は、姿も見たという。オリジナル曲フォギーズ・ムードを弾くと、今度は希梨子の前にもはっきりと黒い服の女が現れた。あなた、オルフェウスの音階を知っているとは驚いたわ。謎の女は自分は霧子だと名乗り、そう告げた。混乱した希梨子は、音楽留学でヨーロッパに渡り、1944年にベルリンで行方不明となった祖母・曾根崎霧子ではないかと思い当たる。そしてフォギーは魂の旅へ―。光る猫パパゲーノ、土蔵で鳴り響くオルゴールに導かれて、ナチス支配真っ只中のドイツ神霊音楽協会へとワープする。
「BOOK」データベースより

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| ■あ行の作家■ | 17:39 | comments(6) | trackbacks(2) | | |

*「地獄変」 芥川龍之介

蜜柑が読みたいと思った。食べたいではなく読みたい、なのだ。
蜜柑を読む。
いまここでいっている蜜柑というのは、芥川龍之介の「蜜柑」のことである。
されど、読みたいと思っても手元にはなし。ん〜、ちょっと違うかな。筑摩書房から出ている文庫版ちくま日本文学芥川龍之介を持っている、いや、持っていたと書いたほうがより事実に近い。ある時突然行方不明になったまま、いまだに行方知れずなのだ。家の中で本が消える不思議。神隠し、本のブラックホール……。まあ、そのうちひょっこり帰ってくるかもしれない、魔のバミューダトライアングルからの帰還のように。

ともあれ「蜜柑」が読みたい。
夏真っ盛り、夏の文庫フェア真っ盛り、「デスノート」の小畑健氏による期間限定カバーの文庫を買ってきた。厚さも手頃、「羅生門」、「鼻」、「蜘蛛の糸」、「藪の中」といった代表作が並び、龍之介氏の写真や年賦など、入門書としても手頃といえる。もちろん「蜜柑」も収録されている。ここが大事だ。
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| ■あ行の作家■ | 14:07 | comments(0) | trackbacks(0) | | |

*「食堂かたつむり」 小川 糸

食堂かたつむり
 
 食堂かたつむり

 小川 糸
 単行本: 234ページ
 ポプラ社 (2008/01)



本のタイトルに食堂とあるということは、食べ物系の話なんだろうか。これは気になるところである。ちょっと行ってみようかな、食堂かたつむりへ。
失ったもの:恋、家財道具一式、声
残ったもの:ぬか床

ふるさとに戻り、メニューのない食堂をはじめた倫子。
お客は一日一組だけ。
そこでの出会いが、徐々にすべてを変えていく。
本の帯より
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| ■あ行の作家■ | 22:56 | comments(14) | trackbacks(8) | | |

*「配達あかずきん」  大崎 梢

配達あかずきん
 
 配達あかずきん (ミステリ・フロンティア)

 大崎 梢
 単行本: 240ページ
 東京創元社 (2006/5/20)



書店ミステリー。
読むと話の中に出てきた他の本も読みたくなってくる。
「いいよんさんわん」―近所に住む老人に頼まれたという謎の探求書リスト。コミック『あさきゆめみし』を購入後、失踪した母の行方を探しに来た女性。配達したばかりの雑誌に挟まれていた盗撮写真…。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかり者の書店員・杏子と、勘の良いアルバイト店員・多絵のコンビが、さまざまな謎に取り組んでいく。初の本格書店ミステリ、第一弾。
「BOOK」データベースより
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| ■あ行の作家■ | 14:37 | comments(4) | trackbacks(2) | | |

*「セント・メリーのリボン」 稲見一良

お気に入りの作家の新刊本が山積みになっている。新しい作品をどんどん追いかけていきたいと気持ちははやる。一方で夥しい本の海原からひょいとすくい上げ、これまた山積みとなっている本がある。どの本も山の一角を築いたには、経緯は違えど読みたいという思いが働いたからこそだ。どれ読もう、何読もう。幾ばくかの時間をその本と過ごす。本に描かれた世界にどっぷり浸る前の逡巡がまた楽しくて、いつも身近に本が山とある積読本も悪くないと、ちょっとは言い訳がましいが思うのだ。

今回は新刊本ではない山から『セント・メリーのリボン』を読んでみることにした。
本を読むきっかけはいろいろある。この本は活字の砂漠で溺れたいのyoriさんから教えて頂いた。これまでハードボイルド小説を読んだことは皆無といっていい。稲見一良さんの名前も知らなかった。ブログをやっていなかったら出会わなかったろうし、読まずに通り過ぎてしまうには惜しい本だと思った。yoriさんありがとうございます。

失踪した猟犬捜しを生業とするアウトロー探偵・竜門卓の事務所に、盲導犬の行方をつきとめる仕事が舞いこんだ。相棒の猟犬ジョーとともに調査を進めるうちに、薄幸な、ひとりの目の不自由な少女のもとに行きつくが、やがて…(表題作)。限りなく優しい誇り高い男たちの人間模様を、無駄のない文体とハードボイルド・タッチで描いた、感動を呼ぶ珠玉の作品集。「BOOK」データベースより

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| ■あ行の作家■ | 01:47 | comments(6) | trackbacks(2) | | |

*「町長選挙」 奥田英朗


奥田 英朗 / 文藝春秋(2006/04)
Amazonランキング:3624位
Amazonおすすめ度:


先にひと言書かせて下さい。
暑い〜〜っ!ふう。

さて、こんな暑い日に熱い話の感想を書くのもなんだけど、奇妙奇天烈、空前絶後な精神科医伊良部先生が登場するシリーズ第3弾。
マスコミと熱い闘いを繰り広げるのが、日本の大手新聞の代表取締役会長にしてプロ野球人気球団のオーナーでもある「ナベマン」こと田辺満雄。このナベマンと縁なきこともあらずで、プロ野球界への参入問題で世間を賑わし、一躍時代の寵児となったIT企業の若き社長「アンポンマン」こと安保貴明はなんと幼稚園児と闘う!?彼が代表を務める会社の名前がライブファストって、どこかで聞いたような。白木カオルは元東京歌劇団に所属していた40代のカリスマ女優。美貌を誇る彼女が闘うのは…
「オーナー」「アンポンマン」「カリスマ稼業」に登場する人物達、三人とも実在のあの人この人と顔が浮んではきはしまいか。
最後の「町長選挙」は伊豆半島の沖合いにぽつんと浮ぶ千寿島に短期赴任する伊良部先生。おりしも町を二分する熾烈な選挙戦の真っ最中で、当然のように巻き込まれる、いや周りを巻き込んでいくのだが……、果たしてどんな無謀暴走振りをみせてくれるのか。
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| ■あ行の作家■ | 22:24 | comments(4) | trackbacks(5) | | |

*「雪屋のロッスさん」 いしいしんじ

雪屋のロッスさん
雪屋のロッスさん
いしい しんじ
人の名前だとか、たまに間違ったまま覚えてしまい、錯誤に気づいてからも正しい呼び方が上手く記憶に上書きされないことがある。
ロッスさんも、どういうわけかロッシさんになる。ロッスさん、ロッスさんと頭で繰り返すが、ふいにロッシさんがこんにちはと顔を出す。違う違うロッスさんだよね。そうそうロッシさん、という按配だ。なぜだろうと考えて思い当たったのがロッシーニ。歌劇『セビリアの理髪師』などの作曲で有名なロッシーニだった。ロッシーニという単語のほうが記憶に馴染んでいたのか(ロッシーニの曲自体は馴染みがないのに)、ロッときたらシとじゃが芋を掘り起こすように芋づる式に、正しきスを差し置いてシがまかり出てきたようだ。
多少の混乱はあったものの、本を読んでやっとロッスさんが記憶に馴染んだようだ。とは言いつつ、ロッシさんがロッスさんの背後で、虎視眈々と前に出る機会を窺っているかもしれない。負けるなロッスさん!

ロッスさんとロッシさんの話はさておき、この本は30の仕事とそれに携わる人々の物語だ。
ひとつひとつの話はとても短い。人生という長距離走で身体をすり抜けていく一瞬の風景を、温かさと悲哀の混じった絶妙な配色で描き出す。次はどんな職業、どんな人だろうかと先を読み急ぎたくなる魅力溢れる物語。どこか不思議な雰囲気のある珠玉の短編集だと思った。
次へいきたいが一話ごと余韻にも浸りたい。ひと月が30日ある月に、ひとつずつ読めばよかったと思い至ったのは、半ばに差しかかろうという頃だ。ああ、惜しい。もっと惜しいのは図書館本だということ。考えてみれば30日計画は端から無理な話だったか。
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| ■あ行の作家■ | 13:13 | comments(10) | trackbacks(6) | | |

*「失はれる物語」 乙一

図書館で借りてきて読んだのは単行本のほう。
皮膚感覚に訴えてくる表紙の装丁に、思わず手ですりすりしてみる。借り物なので頬すりすりは控えねばなるまい。水滴を散らして瞬間氷結したかのような跡が凹凸となって、なぞる指先に触れてくる。ついで表紙を繰ると、そこに自分の姿をみつけて驚く。他人様の書いた小説を読もうと思って本を開いたのに、なんでそこに自分がいるんだ。このわけは実際本を手に取って確かめてごらんあれ。な〜んだ、というその時の呟きが聞こえても、あとは預かり知らぬことにて。

本書はすでに角川スニーカー文庫にて既出の5つの短篇と、単行本のために書き下ろされた1編を加えた、6つの短篇からなる短編集。
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| ■あ行の作家■ | 22:28 | comments(6) | trackbacks(5) | | |

*「ホテルカクタス」 江國香織

ホテルカクタス
ホテルカクタス
江國 香織
ホテルカクタスという名の古いアパートに住む、数字の2ときゅうりと帽子の物語。

ホテルではなくアパート。なのにホテルカクタスと名がついている。その謂れについては明かされない。元は実際ホテルであったのかもしれない。大家さんの酔狂からついた名とも考えられる。風変わりな名。違和感がほんの少し戸口を開く。
ごく小さな中庭があって、たいていそこに黒猫が寝そべっている。玄関ホールの床は黒と白のタイル貼。鉄の蛇腹戸のついたエレベーター。古い外国映画のワンシーンに紛れ込んでしまったかのようだ。
ここはなにか違う。たぶん違っている。
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| ■あ行の作家■ | 22:49 | comments(4) | trackbacks(0) | | |
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