本や映画の感想、日々の雑感などを徒然に書いております
ネタバレもあるので未読の方はご注意ください
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*「チェーン・ポイズン」 本多孝好

本多 孝好
講談社
¥ 1,680
(2008-10-30)

 いままで見ていたものはいったいなんだったのだろう。
最後、真相の一撃で、鮮やかに風景が一変する。唖然としたまま物語を遡って考えると、絶妙に伏線が配置されていることに気づくのだ。ああ、だからなのか。そういうことだったんだ。驚きと納得を繰り返す。

あと1年。死ぬ日を待ち続ける。
それだけが私の希望――。

かりそめに生きることは、もうできない。選んだのは「死」。
不思議な自殺の連鎖を調べる記者。そこに至るただひとつの繋がり。
誰にも求められず、愛されず、歯車以下の会社での日々。
簡単に想像できる定年までの生活は、絶望的な未来そのものだった。
死への憧れを募らせる孤独な女性にかけられた、
謎の人物からのささやき。
「本当に死ぬ気なら、1年待ちませんか?
1年頑張ったご褒美を差し上げます」
それは決して悪い取り引きではないように思われた――。

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| 本田孝好 | 17:09 | comments(8) | trackbacks(4) | | |

*「MOMENT」 本多孝好


「死ぬまさにその瞬間、自分は何を思い浮かべると思う?」
病院で清掃のアルバイトをしている「僕」にそう問い掛けてきたのは、特別室の入院患者有馬だった。
「僕」は大学4年生、将来の進路について方向を決めかねている頃でもあった。

自分が死ぬ時に何を想うのか。
何を想うだろう。日々煩雑な思いに囚われて明日の見えない生を生きているのだ、いつ訪れるかわからない死は、闇の中に手を差し伸べるのに等しい感覚だ。闇を掴もうとしても、手の内に残るのは漠とした不安感でしかない。
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| 本田孝好 | 23:12 | comments(2) | trackbacks(5) | | |

*「MISSING」 本多孝好

MISSING

本多 孝好

濾過され、不純物を取り除いた言葉が並んでいる。
明瞭な輪郭をもった文章、澱みない流れのリズムを心地良く感じる。止まることのない流れのままに流れていく思考。が、流れゆく視界の隅をふと過ぎるものがある。
何だろうと訝しく思う。
最後にその訳を知る。
知って驚く。
驚きが小さな感情の塊となって、心の内にことりと音を立てて落ちる。ひとつ読み終わる度に、ことりと音立てて落ちるその音を楽しみながら読んだ本多孝好の「NISSING」には、五つの短編が収められている。

眠りの海
祈灯
蝉の証
瑠璃
彼の棲む場所
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| 本田孝好 | 18:10 | comments(5) | trackbacks(2) | | |
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