本や映画の感想、日々の雑感などを徒然に書いております
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*「刻まれない明日」 三崎亜記

三崎 亜記
祥伝社
¥ 1,680
(2009-07-10)

30年に一度起る町の「消滅」を描いた『失われた町』から3年、残された人々の10年後を描くこの長編は待ちに待ったというか、続編が出るとは思っていなかったので思いがけなく嬉しい。またあの世界に帰っていけるのだから。

三崎さんの描く作品は現実社会と地続きのようでいて、微妙に生じているずれが魅力となっている。突然迷い込んでしまう異界というのではない。どこにでもある町を歩いているはずだったのに、わずかな段差に足を取られそうになる瞬間の驚きが、ごく当り前のように点在する世界だ。
どこからそんな発想が転げ落ちてくるのだろうと驚嘆するほどの、豊かな想像力に溢れていた前2作の短編集も面白かったが、『失われた町』が醸し出す世界観がすごく好きなものだから、今回の作品は格別な思い入れをもって読んだ。
どこがそんなに好きなのかと考えてみると、たぶんそれは居留地という異国の風がもたらす異文化憧憬と丁寧に描かれるお茶のシーンにある。そのふたつに失われてしまった者への喪失感、失われようとすることへの焦燥感がブレンドされて、忘れ難い記憶として脳髄に沁み込んでいったのだ。

残された者の10年。この10年は長いのか短いのか。

「開発保留地区」―それは十年前、3095人の人間が消え去った場所。街は今でも彼らがいるかのように日々を営んでいる。あの感動から3年―“失われた時”が息づく街を舞台に描く待望の長編。
「BOOK」データベースより
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| 三崎亜紀 | 21:29 | comments(8) | trackbacks(3) | | |

*「失われた町」 三崎亜紀

三崎 亜記
集英社
¥ 1,680
(2006-11)

道行く人の姿が点在し、ありふれた生活の営みで、穏やかに日々過ぎていく町の風景。のどかと見える表紙から受けた印象とは違った、思いもかけない展開が待っていた。
まずは“プロローグ、そしてエピローグ”
物語は冒頭から緊迫した場面で始まる。30年に一度町が「消滅」する、まさにいまその時を向えようとしていたのだ。「消滅」に立ち向かおうとする人々の姿がそこにあった。
寄り集まった糸をいったんほぐすように、様々な形で「消滅」に係ることになった人々の人生を、7つのエピソードで描いていく。

30年に一度起こる町の「消滅」。忽然と「失われる」住民たち。喪失を抱えて「日常」を生きる残された人々の悲しみ、そして願いとは。大切な誰かを失った者。帰るべき場所を失った者。「消滅」によって人生を狂わされた人々が、運命に導かれるように「失われた町」月ケ瀬に集う。消滅を食い止めることはできるのか?悲しみを乗り越えることはできるのか?時を超えた人と人のつながりを描く、最新長編900枚。
「BOOK」データベースより
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| 三崎亜紀 | 18:55 | comments(14) | trackbacks(8) | | |
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