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*「ヘヴンリー・ブルー」 村山由佳*「天使の梯子」 村山由佳天使の梯子 村山 由佳 「天使の卵」が1994年の作品で、ちょうど10年後の2004年に出版されたのが続編にあたる本書「天使の梯子」だ。10年という年月の経過と同じくして、19歳だった歩太と夏姫の10年後、29歳のふたりが描かれている。 予想外のラストで終わった「天使の卵」だった。人気を得た作品の続編を書くのは難しいことだと思う。本書はその後の作者の作家としての充実と力量があってこそ生まれた作品だと思った。こんなことを思ったのは、他の作品を読んだことがなく、デビュー作と10年後の続編をいっきに読んだせいなのだろう。 書き続けることってすごいことなんだと正直思った。 「天使の卵」には若い感性の魅力、「天使の梯子」には月の光に浮ぶ陰影を思わせる深さを感じた。 せつない恋愛小説が読みたい。「天使の梯子」は思い切りせつなく泣けた。 続編の中心となるのは夏姫と8歳年下の慎一の恋の話。 *「天使の卵ーエンジェルス・エッグ」 村山由佳天使の卵―エンジェルス・エッグ 村山 由佳 せつない恋愛小説が読みたい。といって恋愛小説を読んだからせつない気持ちになるかというとそうとは限らない。 この本はいつもお世話になっているやぎっちょさんの“やぎっちょ”のベストブックde幸せ読書!!で、☆4つを獲得したということもあり読んでみた。 19歳の予備校生歩太(アユタ)と、高校時代のガールフレンド夏姫(ナツキ)の姉で8つ年上の精神科医春妃(ハルヒ)との、止めようにも止めることのできない、一途でせつない純愛を描いた作品。 年上だけど春の光のように脆く儚い印象の春妃と、十代の青さとひたむきさを見せながら、年齢に似合わない大人びた雰囲気もあわせ持つ歩太、ふたりの不器用さがこの純愛を際立たせているように思う。 両腕の中に止めておきたい大事なものはいつも失われる。失ったことを悲しむ思いと、喪失を過去に押し流し生きていこうとする人間の本能を持つ自分がいる。心の狭間の上で寄り添い愛し合う歩太と春妃の、なにものにも変えられない愛の形を優しくせつなさを滲ませて描いている。 | 1/1PAGES |
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