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*「ヒストリアン」機Ν

ヒストリアン・Iヒストリアン・II
ヒストリアン・I・
エリザベス・コストヴァ

少女はある夜遅く、父の書斎で一冊の古い「本」を見つけた。竜の挿絵がひとつある以外は何も印刷されていない奇妙な本、そして「不運なるわが後継者へ」という書きだしの宛名のない手紙の束だった。

「ヒストリアン」の気鯑匹濟呂瓩討ら今日兇鯑匹濬えるまで、ずいぶん長い時間がかかってしまった。主人公とともにようやく長い旅から戻って来たという気がしている。
この物語は16歳の女の子が、父の書斎で竜の挿絵のある本を見つけることから始まる。本の真ん中、見開きに描かれている竜の絵、残りのページは白紙。「不運なるわが後継者へ」という手紙。読者を未知の世界へ踏み込ませる謎は、いかにも曰くありげで期待が大きく膨らむ。
しかし時おり興味をそそるように謎をちらつかせながらも、その謎の輪郭はなかなか見えてこない。父と娘は観光名所巡りに時間を費やしている。映画化されるようなので、このあたりの展開は映像としてなら楽しめることだろうと思う。だが文章で読んでいると、魅惑的な異国の風景に魅了されるだけの想像力の欠如か、展開がまどろっこし過ぎて睡魔に襲われることもしばしば。最後まで読みきれるだろうかと思った。
気糧召弌父の失踪後から始まる2部になると、ようやく話も登場人物達も動き始めて俄然面白くなってくる。
最初は多分の忍耐が必要でページも遅々として進まなかったけれど、兇郎F一日であっという間に読み終わった。
この違いはなんだろう。

物語は二つの失踪、正確には三つなのだが、と三つの追跡が主軸となっている。
主人公の父ポールの恩師であるロッシ教授の突然の失踪と、若かりし日の父がロッシ教授の行方を捜す旅。
ある日突然失踪した父を主人公の女の子が探す旅。
それらふたつの追跡の前にあるのがロッシ教授の追跡の旅。
三つの追跡者達が追い求めていた人物が吸血鬼ドラキュラ。ドラキュラといっても小説や映画に登場する空想の産物ドラキュラ伯爵ではない。ワラキア公ヴラド三世(1431〜1476)、串刺し公、ヴラド・ツェペシュという実在の人物のことだ。

物語の前半では不気味な影が見え隠れし、仄かにホラーめいた雰囲気で、自分の背後にむず痒さを感じることも幾度か。
失踪したロッシ教授の身に起こった運命、これをなんと表現していいのか。
東欧の歴史的背景は詳しくないので、それに付随する部分はかえって新鮮な気持ちで読めた。

竜の挿絵、ドラゴン騎士団というように、物語中には竜あるいはドラゴンに関連したものが度々登場する。
中国では竜は「竜顔」(りゅうがん)といって、皇帝など君子の顔をあがめ竜に例えたように、畏怖や尊ぶ対象を表現するのに使われることがある。
ファンタジーにも数多く登場。この場合はどちらかというと悪の象徴として、敵役を割り当てられることが多いのではないだろうか。

などなどつい興味は横道に逸れてしまいがちだが、最初がまどろっこしかった割には、最後にきていっきに片がつく。読み終えてみれば楽しめた本だったかなという印象だ。

**** 5月3日追記 **********************************
歴史ミステリー・グランドツアー小説(本の帯より)
この物語はヒストリアン(歴史家)がある本をきっかけとして、歴史上の謎を追っていく歴史ミステリーであるらしい。読んでいながらあるらしいという書き方もなんだが。

ヴラド・ツェペシュは初めて目にする名前ではない。最初読む気が萎えたのもこの名前にある。もっと違う未知の歴史、既知でも新規な展開を期待して読み始めたからだ。
なぁ〜んだ、ヴラド・ツェペシュのことなのとちょっとがっかり。貴方のことがもっとしりたいの!と思える人物ではないし。
それにしても「ダ・ヴィンチ・コード」といい本書といい、この手の話には秘密結社がつきものなのねと思う。澁澤龍彦の「秘密結社の手帖」なんぞ読み返してみたくなる。
歴史ミステリーとして始まったはずの物語も、終盤になって歴史ホラーの様相を呈してくる。出てくるとは思っていたけど、ほんとに出てきたからね。出てきてしまうとミステリーというよりやっぱりホラーな気がしてしまう。映像化するには絶対出てきてくれたほうが楽しめるだろう。
それにしても羨ましいのはその蔵書。本読みにはたまらない代物だろう。心ゆくまで本を読める膨大な時間。
限られた時間に住む自分は限られた時間に限られた読書をする。
| 推理・ホラー・冒険 | 23:43 | comments(0) | trackbacks(0) | | |

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