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*「うそうそ」 畠中恵

うそうそ
うそうそ
畠中 恵
若だんな、旅に出る!「しゃばけ」シリーズ第五弾は久々の長編。
実はまだ四作目の『おまけのこ』を読んでいない。文庫じゃないから図書館で借りようと思っているうちに次が出てしまった。しまった!(こんなところで冗談を言ってもせんないことではあるが)
今度はあの病弱で外出もままならない若だんなが、旅に出るというではないか。そんな大それたこと、よくぞ妖の兄やふたりが許したものだと思ったら、湯治のためだとういう。病弱だけでは事足りず、頭に怪我まで負ったのだった。
一太郎、仁吉、佐助、兄の松之助の四人は、箱根へ湯治の旅に出ることになるのだが、その先にはとんでもないことが待ち受けていた。
湯治の旅支度の準備に(といっても実際の準備は当然手代達がやる。一太郎は大人しくしているのが準備)浮き浮きしている若だんなが、まるで遠足を前にした子供のよう。気持ちはわかるわかる。なんたって初めての遠出だものね。ちょっとはしゃいだ気分の様子の若だんながかわいい。
準備万端整えて意気揚々と出発した一行だけど、途中で手代ふたりがいなくなってしまったり、誘拐事件や天狗、不思議な女子が出てくるなど、一難去ってまた一難と、危険な坂を転がり落ちていく若だんな。今回はけっこう頑張っている、体使ってる。普段の生活からは予想もつかなかったハードワークだ。大丈夫なのか!?案の定大丈夫でもないけど、一太郎としては超人的ともいえる頑張りである。

徐々に若だんなの周りで起こる様々なことの謎が解き明かされていく。
みんな自分の居場所を求めている。自分というものに自信が持てず、だから不安でおぼつかない。だんだんとこの物語に集う人物達の抱える思いが透けて見えてくる。他人の思いを自分に重ねてみる若だんなの視線は、いつものように優しく温かい。そして、人の世の人情に触れる心は、哀しさを知っている。
兄松之助は『ぬしさまへ』の中の「空のビードロ」以来、見守ってあげたいなと思っているキャラ。今回松之助が垣間見せた心情がせつない。松之助〜、幸せになってね。それにしても常識をわきまえた松之助までが一太郎に甘々になってきては、若だんなの周りはもう糖蜜だらけだなぁ。

自分がいることに価値はあるのか、自分に何が出来るのか、不安を乗り越えていく決断の時を描いてみせた最後の展開がよかった。不安をぶっちぎって、エイヤっ!て飛び越えないといけない時って、どうしても出てくるものなんだよね。この最後は賭けみたいなところもあったからなおさらに。

旅に出た若だんなということもあり、いつもの妖の面々は江戸でお留守番。その分、お供の地位を勝ち取った数匹の鳴家達は随所で大活躍で、愛嬌たっぷりの可愛らしさにはほんわかと和みモードだった。
一太郎と手代ふたりは相変わらずのいつもの調子。緊迫した場面でも一太郎にお説教してたりするんだから(笑)それもひとえに一太郎大事と思ってのこと。このずれているけど徹底した一太郎命ぶりが微笑ましい。
今回も期待に違わず面白かった。

(2006年6月10日読了)
| 畠中恵 | 19:25 | comments(13) | trackbacks(6) | | |

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♯ コメント

えっ、もう読んだのですか? 4作目をちゃんと読んでいる私がまだだというのに。(^^;)
図書館待ちしてしまうと、なかなか入庫しないことがあるんですよね。とくにこの頃そんなことが多くて。
ともかくも、あの若旦那がなんと江戸から出て旅にでるというのですから、大丈夫かなという思いと、旅というワクワク感が重なって楽しみに待っている作品です。
雪芽さんの感想を読んで、ますます楽しみになります。(^o^)
| 信兵衛 | 2006/06/10 10:53 PM |
早速読まれたのですね!!
あたしは今シリーズを追って「ねこのばば」を読んでいるところです(^o^)
雪芽さんのレビューを読むと、今回も面白いみたいで早く読みたい…
事件を解決する裏側で、人間の色んな思いが渦巻く部分を上手く書く人だなぁと
読む度に思います。
イラストの家鳴が可愛くて好きです☆.。.:*・°
新潮は力を入れているのか、しゃばけシリーズのサイトまで作ってるから
今後もっとブレイクするかもしれないですね!!
| 弥勒 | 2006/06/11 12:10 AM |
弥勒さん、ありがとう。
しゃばけシリーズのサイト、初めて知りました。
このシリーズのファンにとっては楽しいサイトですね。
あえて不満を言えば、登場人物全員のイラストが見たかった。(^^)
| 信兵衛 | 2006/06/11 4:01 PM |
信兵衛さん、こんばんは!
>4作目をちゃんと読んでいる私がまだだというのに
はは、そうです読んじゃいました(笑)
だって扇子の応募券が付いているんですもの。
つまりは当たるかもしれないオマケにつられて購入したというわけです^^;
旅というとワクワク感がいいですよね。
一太郎の初旅はハラハラ感を楽しませてもらいました。
| 雪芽 | 2006/06/11 8:16 PM |
弥勒さん、今回も面白いです〜
畠中さんのすくい取る人間の情の一滴、
おどろおどろしさとか、恐さじゃなくて、
哀切の情の一滴なもんで、いつもほろりとくるんですよ。
私も信兵衛さんと同じく、弥勒さんにありがとう!です。
弥勒さんのブログにお邪魔して初めて、
しゃばけサイトがあること知ったんですよ。

| 雪芽 | 2006/06/11 8:26 PM |
雪芽さん、こんばんは。
先日は、コメント、トラバありがとうございます。
いきなり5作目から読んでしまいました・・。
でも、長編で一気に読めて、不安を乗り越えての決断が心に残る、いい物語でした。
決して体が丈夫じゃないけれど、思いやりがあって凛々しい若だんな。
そして若だんなを慕い、頼りになる妖怪達に心が和みました。
次回はお江戸でゆっくりしてほしいです(笑)。
| 藍色 | 2006/09/30 6:03 PM |
藍色さん、こんばんは!
またお越し頂いて嬉しいです(^.^)

あら、いきなり5作目からいきましたか(笑)
順番に読んでいくと脇キャラのエピソードもあって、よりよくわかるというところでしょうが、これは長編なので単独でも楽しめますね。
今回は体力使ったし苦労した分、お江戸で養生させてあげたいですね。
ん?ほんとは箱根に養生しにいったはずなのに。養生になってない!
| 雪芽 | 2006/09/30 11:52 PM |
こんばんは★
ついにシリーズ制覇です(笑)
今回もよかったですね!!
みんな自分の居場所を求めて惑っている様が、
切なく、胸にしみました。
これは誰しもが避けて通れない道ですもんね。
今回も若だんなに励まされてしまいました。

>若だんなの周りはもう糖蜜だらけだなぁ
というところで、糖蜜におぼれかけてあっぷあっぷしている若だんなを想像してしまい、
ひとりほくそ笑んでしまいました。
頑張れ若だんな!!
| Rutile | 2007/01/21 9:55 PM |
Rutileさん、こんばんは。
快速シリーズ制覇おめでとうございます!
持てる力で精一杯生きていこうとする姿、
若だんなも身体が弱ければ弱いなりにと、
いつもそんな懸命さに勇気づけられるのは読者のほうですね。

若だんなは周りじゅうあんなに甘いのに、
自分は甘さに染まらずエライもんです。
| 雪芽 | 2007/01/22 9:21 PM |
松之助が垣間見せた心情は切なかったですね。あ、そうだったんだ・・と今更気づいてほろっとしました。
そしてそれを推し量ることのできる若だんな。ひ弱で甘やかされてるだけじゃないんですよね。若だんな、強く成長しているなぁと目頭が熱くなりました。
| june | 2007/03/18 10:54 PM |
juneさん、こんばんは〜
松之助隠れファン(全然隠れてないですけど)としては、彼のエピソードが出てくるとほろりとすることが多いです。
若だんなは他者への目船、感情の共感が細やかですね。身体の強さになかなか難しいけど、心は強く優しい男に成長していってて頼もしい限りです。

昨日本屋さんに行ったら畠中さんの新刊が出てました。
新シリーズのようです。
| 雪芽 | 2007/04/08 10:06 PM |
雪芽さんこんばんは。まったくアイツは…と互いに言っていた手代二人が、再開して喧嘩しなかったのかなあと心配してしまいました。どっちも若旦那のこととなったら見境無いですし(笑
| たまねぎ | 2007/07/10 11:59 PM |
たまねぎさんこんばんは!
手代二人はどちらも若だんな第一が過ぎて、思う余りに行き違いもありますね。
新作でも…
再会後喧嘩したとしても、目の前に若だんなの危機あれば、そこは阿吽の呼吸です。解決すれば若だんなが無事ならばよしということで、一件落着するのではと思いますよ。けっこうあっさり。
ふたりのスローガンは「若だんな第一主義貫徹!」
| 雪芽 | 2007/07/11 10:30 PM |

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