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*「チーム・バチスタの栄光」 海堂 尊

赤は止まれ、黄色は注意、青は進め。黄色は注意を促す色として信号機に限らずよく使われる色だ。
ひと際目を引く表紙の色。太陽の日差しのような明るいイエロー。帯には第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作の文字が躍る。本書が勝ち得た眩いばかりの輝かしい光。物語に登場するチーム・バチスタの上にも、奇跡のチームとして光のような賞賛の声が降り注ぐはずだった。いや、確かに光は彼らのもとにあった、ある時までは。
太陽にも黒点はある。成功率100%という奇跡の連勝記録を更新し続けていたチーム・バチスタに、ある時術死が起こる。最初は小さな黒いシミに思えた。ところが黒いシミは三連続術死となって拡大していく。

医療過誤か殺人か、不定愁訴外来担当の万年講師と厚生労働省の変人役人が患者の死の謎を追う。
本の帯より


黄色は注意。まさにそのとおり。この本は要注意。だって読み出しだら止まらない。
医療過誤、ましてや殺人かとなれば、いくらでも深部をえぐり問題提起する重いストーリー展開もありうるテーマ。されどこの物語はコミカルな展開で、笑いの中にかろやかに飛翔してみせる。大学病院というヒエラルキー組織内の軋轢も、野望と嫉妬が渦巻くドロドロした展開にはならない。
主人公である田口も、病院長を初めとする組織では天上人にあたるお偉いさん達も、チーム・バチスタのメンバーも、登場人物達のキャラが立っていることが、面白さという点では大きい。皆ひと癖もふた癖もあるような個性的な面子が揃っている。
さらにその上をいくなんとも強烈な個性、あるいは変人性をみせつけてくれる厚生省の役人白鳥が登場する後半は楽しい。奥田英朗が生み出した伊良部先生との変人対決、さぞやみものだろうなと思う。夢のようなコラボ、どこかで実現しないだろうか。
変人は読むと癖になる?
白鳥登場再び!となる作品が読みたい。

確かに一度知ってしまうと忘れがたい白鳥の変人ぶりは好きだけど、チーム・バチスタを率いる桐生……、やっぱり白鳥か、いや桐生だな。主人公田口が初対面の時桐生を見て思ったことは遠からず。自分のミーハー体質を思い知った(笑)
桐生が医療に対して吐く言葉には医師としての理想像がある。彼は理想を体現するキャラなんだろう。が同時に理想と現実の狭間に立つ懊悩もみえてくる。
桐生と義弟鳴海。合わせ鏡であるこのふたりがまたいい色を物語りに添えている。白鳥によって明らかにされる真実は驚きとともに悲しさもあって、栄光との対比があるからこそよりいっそう悲しみも増すというもの。キョウイチ&リュウのミラクル・ツートップが活躍する姿も見てみたかった。あの時あんなことがなくて、こんなことになっていない桐生と鳴海を。
(注・この物語のシーソーバランスはあくまでも笑い、面白味に傾いている)

そういえば主人公の田口先生はどこにいった。そんなに影が薄かったろうか、病院での彼の立場同様に?(笑)いつも自分を取り巻く人々に奔走されているような田口先生だけど、最後はしてやったり!でもないか。

栄光のチームに起こった術死に隠された謎はいかに解明されるのか。
Bravo!白鳥。Bravo!田口。で、最後はやっぱりBravo!ドクター桐生。(笑)

(2006年6月25日読了)
| 海堂 尊 | 23:43 | comments(14) | trackbacks(10) | | |

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♯ コメント

雪芽さん、こんにちわ。
これおもしろかったですよね。ほんと、読み出したら止まりませんでした。
そして白鳥と伊良部先生との変人対決!
どんなふうになるのか、想像もできません。
見てみたいです。

桐生と鳴海の義兄弟、ステキですよね〜うっとりしました。
| june | 2006/06/29 10:09 AM |
juneさん、ほんと面白い本でした。
白鳥と伊良部先生って体型がぷくぷくしていて、
それであの性格だから笑いを誘います。

>桐生と鳴海の義兄弟、ステキですよね〜うっとりしました。

はーい、私もです(笑)
素敵過ぎる二人の関係。
そして哀し過ぎるふたりでした。

| 雪芽 | 2006/06/29 8:12 PM |
雪芽さん、こんばんは!
まさか笑えるものとは思わず、まずはそれに驚きました(笑)
キャラクターがとても良く描かれていますよね。
自分の感想には書きませんでしたが、桐生と鳴海、実は私も
好きでした。
白鳥の変人ぶりが勝って書き忘れたようです(笑)
シリーズ化待ちましょうね!
| リサ | 2006/06/29 10:05 PM |
こんばんは!!
今、すんごい気になってる作品NO.1デス。
図書館は約200人待ちだし…どうしよーって思っていたら
雪芽さんのレビューを読んで買う事にしました!!
病院を巡るお話は、重くなりっぱなしな内容になる方が多いと思っていますが
これは違うみたいですね。
くはーっ俄然読みたいです!!
| 弥勒 | 2006/06/30 12:31 AM |
リサさん、こんばんは!

リサさんのレビューがあまりに面白そうで、
単行本なのに買ってしまったわけですが大正解。
医療もの読みながら笑ってるなんて予想外でした。
笑えるけどバチスタ手術の描写はリアリティありです。
TVのスーパードクターシリーズに出てくる、
ドクター達の姿と重ね合わせてしまいました。

白鳥を夫に選んだ奥様ってどんな人なんでしょうね。
あの白鳥を……白鳥をですよ。
奥様ツワモノかも。
| 雪芽 | 2006/06/30 9:50 PM |
はーい、弥勒さんこんばんは。
図書館の予約待ち200人?!!んま、すごい。
買うことにしたんですね〜
弥勒さんは誰がお気に召すでしょうか。
いろんなタイブが揃っているので楽しいですよ。
変人ぶりで白鳥に敵う者はいないでしょうけどね(笑)
ぜひに読んでみて下さい。

| 雪芽 | 2006/06/30 10:02 PM |
面白そうな本ですねぇ。
気にはなってたんですが・・・
今度チェックしてみます。
| juzji | 2006/06/30 11:19 PM |
juzjiさん、気になっていながら手を出しそびれている本てありますね。
サクっと面白く読めるのではないかと思いますが、
どうでしょう、チェックしてみて下さいね!
| 雪芽 | 2006/07/02 11:53 AM |
雪芽さん、遅くなりました。
あれから1ヶ月、ようやく仲間入りです。
面白いですねぇ、この本。途中ミステリィだったことを忘れてしまいました。みんな、いいキャラしてるし。
シリーズ化を期待しちゃいますね。
| juzji | 2006/08/06 2:20 PM |
juzjiさん、こんばんは〜
キャラの面白さに一瞬コメディかと錯覚してしまいますね。
こういう楽しい本はいいですよね。
世の中には白鳥のような人が必要かと、
いや、それは小説の中だけでいいかも(笑)
ほんとシリーズ化して欲しい作品です。

| 雪芽 | 2006/08/06 5:57 PM |
読み始めてビックリ、意表を突かれました 笑
こんなに楽しくて、こんなに面白くて、
それでいてしっかりとメッセージが詰め込まれている。
面白かったです!!
| yori | 2007/04/18 10:45 PM |
yoriさん、こんにちは!
意表を疲れましたね〜
一番意表を突かれたのは白鳥の登場でした。
強烈過ぎです(笑)
軽妙な面白さとは逆に、込められているメッセージは奥深いですね。
シリーズを重ねるごとに、少しずつ不完全燃焼なんですが、最新刊はどうでしょう。
| 雪芽 | 2007/04/22 11:55 AM |
次々お邪魔しております(笑)。
白鳥の東城大学医学部病院デビューは、まさに衝(笑)撃的デビュー!でしたね。
あの喰えない感じは、すごいです。口のまわること嵐のごとし。
でも、「小心者な田口先生」が一番いい味出してましたね。
| 水無月・R | 2007/12/10 12:18 AM |
次々とありがとうございます(笑)
医療ものでこれほど笑えるとは思いませんでした。
白鳥登場のインパクトは大きかったですよ〜
田口先生もいい味出していますね。
周りがみんなアクが強いから、なんだかほっとします。
| 雪芽 | 2007/12/10 9:24 PM |

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