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*「剣客商売・二 辻斬り」 池波正太郎

辻斬り
辻斬り
剣客商売シリーズ2作目は一晩でいっきに読んでしまった。急ぎ過ぎだもったいない!とは思うものの、それだけ面白く読めたということでもある。
こちらも1作目同様7つの短編を収める。

2作目ともなると、読み手もこの世界に登場する人物達に馴染んでくる。秋山父子はもちろんのこと、おはるに三冬、弥七に徳次郎、医師の小川宗哲もいる。短篇のひとつに登場し、その後秋山父子を取り巻く周辺の人物達の仲間入りする者も出てくる。馴染みの人があり、馴染みの店があり、ゆるやかにだが江戸の町に息づく秋山父子の世界が、自分の中で根付いていくのがわかる。
剣客としての立身出世の道からリタイアした小兵衛であるが、そのことで逆に人間への興味を強く感じるようになったらしい。ついつい捨てておけずに、おせっかいを焼いてしまうことになる。要は退屈なのだ。弥七には「よほど、御退屈のようでございますねぇ」と笑われ、息子の大治郎にも苦笑される。こちらも思わず笑わずにはいられない。
事の解決に当たる小兵衛の大胆さと、一見無邪気にもみえる稚気。しかしそこへ冴え渡る剣とくるから凄みが増す。
そんな小兵衛への三冬の思慕は相変わらずだが、もしかすると長らく遠ざけていた父意次へ向けるべき思慕の、代替的発露なのかなとも感じた。大治郎と並んで歩く三冬。いまは剣の話に夢中のようだけど、このふたりのこれからも気になるところだ。なかなかお似合いのふたりではないかと思うのは、小兵衛と同じくおせっかいというものか。

今回はけっこう斬り合いシーンが多かった。血生臭い。これも人の恨みを背負わねばならない剣客であるが故。とくに「妖怪・小雨坊」では境遇の憐れよりも、その者が持つ質の陰湿さが際立って、夏の怪談めいた背筋の悪寒を感じる話だった。怪談話より、人間の所業のほうが断然コワイ。
読後感の良さは「鬼熊酒屋」、「老虎」、「悪い虫」の3編。
本を読んでいると、おはるの言い回しが印象深くて、言葉遣いが移ってしまいますよう。あら、いやだよう(笑)

(2006年7月9日読了)
| 池波正太郎 | 23:20 | comments(6) | trackbacks(1) | | |

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♯ コメント

雪芽さん、こんばんは(*´∇`*)
剣客商売は全て読んでいます。池波・司馬・藤沢三人周
は父から借りれるので重宝しております。
池波正太郎氏の作品はどれを読んでもおなかが空きます。
でもただ美味しそうというだけじゃなくて江戸を感じる
から面白いです。
| | 2006/07/10 12:37 AM |
わっ!雫さんから時代小説にコメント頂けるとは。
しかも剣客商売はすでに読破してるんですね。
お父様の蔵書という強い味方あるとは羨ましい。

昨日夜中に読んでいたらお腹が空きました。
実はいまも(笑)
おはるさんも料理上手のようだけど、
意外や意外、小兵衛さんもマメマメしいのがいいな。
池波さんは食べることを大切にしていた方のようで、
そんなところが小説の描写からも感じました。
| 雪芽 | 2006/07/10 1:02 AM |
あら!以外でしたか?時代小説といえば御宿も好きですよ♪
これも父の蔵書という強い味方があります〜。
歴史・時代物には全く困らないというのが良いでしょー。
池波氏の食エッセイは面白いです。「食卓の情景」は何度
も読みました(笑)
小兵衛さん、良いですねー。私は剣客商売を読むとしじみ
のおみそ汁と湯豆腐が食べたくなります。
そんなお料理出てきたかはちょっと謎です(・_・;)
| | 2006/07/10 8:11 AM |
御宿はTVドラマで何度か観たことあります、雫さん。

>歴史・時代物には全く困らないというのが良いでしょー。
お父上の書棚を想像するとちょっとうっとりです。
いいな〜〜、遊びにお邪魔していいですか?(笑)

剣客商売シリーズを読み終えたらエッセイも読んでみます。
いまだと先に食べ物に走ったと思われそうですものね^^;
エッセイは「食卓の情景」をまず読もうかしら。
何度も読みたくなるなんてよほどです。
みそ汁はよく登場しますよね。
和食には欠かせない一品ですもの。
でもね、この夏はシリーズ一巻目に出てきた
白玉だんごを作ってみる予定なんです。
小説では砂糖だけの質素な(当時は贅沢品?)ものですが、
あれこれトッピングしてしまいそう。
それじゃあ、白玉フルーツあんみつだ(笑)
| 雪芽 | 2006/07/10 11:09 PM |
雪芽さん、こんばんは!
さくさく〜と読まれていますね♪
読めば読むほどはまって、登場人物たちがますます魅力的になり、
面白さが増しますね。
白玉だんご!私も作りましたよ(笑)
また作ろうかしら〜。ああお腹すいてきました。
おはるが可愛いですよね。おはる大好きです。
| リサ | 2006/07/11 9:43 PM |
これはさくさくいけますね〜、リサさん。
剣客として人として円熟の域にある小兵衛を楽しむのと、
大治郎や三冬のような若い世代の成長を楽しむのと、
味わいがいろいろで面白くて。
剣客父子だから長閑な日々ばかりじゃないですけど、
人情の温かさもある、美味しそうな食べ物も出てくる、
読んでいる間はどっぷりと浸ってます♪
| 雪芽 | 2006/07/11 11:54 PM |

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『剣客商売2 辻斬り』池波正太郎
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