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*「ヘヴンリー・ブルー」 村山由佳

ヘヴンリー・ブルー
ヘヴンリー・ブルー
村山 由佳
19歳の歩太と27歳の春妃の駆け抜けるせつない恋の軌跡を描いた『天使の卵』(感想)、残された者達の再生を描く『天使の梯子』(感想)、桜舞い散るあの春の夜を越えて歩き出した妹・夏姫の回想で綴る、『天使の卵』アナザーストリー。
ヘヴンリー・ブルー、天上の青。広がる蒼穹に手を伸ばす。あるのは虚空だけ。
どんな後悔も、どんな懺悔も、どんな愛おしさをもってしても、触れることの叶わない、過去とはそんなものだろう。一度口にしてしまった言葉は、その場に取り残されたまま消すことは出来ない。消えない言葉は幻影のように過去から甦り、いつまでも棘となって心を刺す。

本書では『天使の卵』を夏姫視点で回想する。
あの時々のことを夏姫がどんなふうに感じていたか、『天使の卵』読者にとっては興味深い。ただ、新規な話の展開があるわけではない。過去をなぞり、苦渋と懺悔と嫉妬と、複雑に色を変える感情が吐露されるが、当然交わされた会話など重複部分も多い。
1作目と2作目の間を埋める夏姫と歩太のエピソードも少しばかり出てくるが、夏姫視点が今回の主題であるから歩太の心情は深くは描かれない。当然といえば当然だが。
小説としては物足りないという思いは否めない。あまり時間も掛からず読み終える。時系列は『天使の梯子』以後の夏から秋にかけてだけど、前2作の続編というよりは、書かれているようにあくまでも『天使の卵』を補完するアナザーストーリーなのだと思った。
『天使の卵』と『天使の梯子』はたとえ読むのが前後しても、それぞれにひとつの物語として成立している。天使シリーズ読者でない人が本書だけ読んだ場合はどうだろう。先の2作品ありきの本という気がする。秋には映画の公開もあるし、そこらへんの事情もあるのか。まあ、実際帯には“『天使の卵』映画化記念”となっているので。
いろんな事情やら背景は別として、『天使の卵』も『天使の梯子』も好きな作品だけに、やはり読んでいると前2作を読んだ時の感動が甦ってきて、気持ちがじんわりとしてくる。
すでに『天使の卵』読者ならば、さらにこの作品が大好きという人にはオススメ。

もしこれから先、天使シリーズに連なる作品が書かれることがあったなら、卵以降の歩太の話が読んでみたい。今回のようなモノローグ的なものではなく、どうせならずしりと響くような続編を待ち望みたいと思う。

(2006年9月1日読了)
| 村山由佳 | 22:08 | comments(16) | trackbacks(4) | | |

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♯ コメント

雪芽さんこんばんは〜。
ふーむ。なるほどぉ。昔を懐かしむ回想録?(言いすぎですか?)かぁ。もう買っちゃったんだけど、まだ届きません。。
タイトルに「天使」ともつかないんですね。
楽しみなわりには盛り上がりに欠けそうですねぇ。ともあれ、チャレンジしてまた伺います!!
| やぎっちょ | 2006/09/03 11:49 PM |
こんばんは♪
やぎっちょさんの所から来ました^^
私もこの本に対しては正直物足りなさを感じました。もっときちんとした形での続編を読みたかったです
と言いつつ、映画の企画なので仕方ないのかなぁ…と思ってしまう自分もいます^^;

トラバさせてくださいね^^
| Ray | 2006/09/04 12:21 AM |
やぎっちょさん
そうですねぇ、懐かしむというよりは、
何度も甦る苦渋といいますか、
押さえようもないドロドロした感情の吐露ですね。
読んでみての感想、お待ちしてます〜
| 雪芽 | 2006/09/05 12:28 AM |
Rayさん、いらっしゃいませ!
梯子を読んだ時、続編としては完璧と(褒め過ぎ?)思っただけに、期待が大き過ぎたんでしょうか。
手にした時、薄々はわかってましたが^^;
映画公開に合わせた天使ファンへのプレゼント、
とよいふうに考えてみることに(無理やりだ・笑)
トラバありがとうございます♪
| 雪芽 | 2006/09/05 12:35 AM |
雪芽さん
読んじゃいました。そして、つまるところ、あちきは「卵」「梯子」にどっぷり浸かっていたということがわかり、だからスタバで読むんじゃなかった。。。泣けないではないですか。。。
この本そのものだと、物足りなさはあると思うのですけど、感情を呼び起こさせる、なんというか、アルバム見ているような感じでしたねぇ。
どっぷりはまりました!
新刊の情報ってほとんど気にしていないので、雪芽さんに教えてもらわなければかなり先まで知らなかったと思います。
ありがとうございました!
| やぎっちょ | 2006/09/06 5:37 PM |
やぎっちょさん
泣けない、涙は見せられない、そうなると余計に、自分の中を想いが巡っていくようで辛くなりますねぇ。
スタバで泣くのはちょっと^^;
涙腺にきそうかもと思う本は家で読まなくては。
使用場所を間違えると辛いことになりますもん。

この本は記憶を刺激する本なんでしょうね。
夏姫のモノローグの向こうに、卵や梯子を重ねて見るという。

新刊ではありませんが、恩田さんの「夜のピクニック」が文庫になっていました。
この本よいですよ〜、大好きなんです。
単行本で持っているけど、文庫本も買ってしまいそうです。
ちなみに本屋大賞作品であります。
| 雪芽 | 2006/09/07 12:19 AM |
雪芽さん
夜のピクニック読みましたよ〜。
確かjuneさんの恩田さんベスト3の1位だったような気が。。
この本は人気ありますよね。本ブロガーさんみんな好きなんじゃないかな。
確か映画化するんですよね?したんだっけ?
文庫で出てますかぁ。またそれも売れるんでしょうね♪

今月は三月シリーズの「麦の〜」以外を全部読む予定です!!
| やぎっちょ | 2006/09/07 11:09 AM |
やぎっちょさん
今月は三日月シリーズですか。
年内には陸ちゃんワールド制覇な勢いですね〜
「麦の〜」は来月かな。
| 雪芽 | 2006/09/08 10:00 PM |
村山さん、色々な本ブロガーさん宅で拝見しますが人気なんですね。
以前読んだ時、余り好きな感じではなかったので
未だにけんえんしてしまってます…(´□`;)
今と昔は感じ方も違うから
挑戦してみようかなぁ…
雪芽さん、バトンをお回ししましたー!
よろしかったらお願いします(>_<)
| 弥勒 | 2006/09/09 12:22 AM |
う、はっ!満月になってるし!!
秋になったから?ですかー。後ろが変わるとなんだか新鮮ですね!
| やぎっちょ | 2006/09/09 2:13 AM |
弥勒さ〜ん
村山さん人気高いみたいですね。
私もなんとなく読まずにいましたが、このシリーズはせつない系でいいですよ。
バトン?うわっ、なんだろう〜
| 雪芽 | 2006/09/09 11:10 PM |
やぎっちょさん
昨日のコメントでボケかましてました^^;
「麦の〜」はすでに読了ですよね。
読んだじゃないか、感想。
その時に「三月〜」お薦めしたっていうのに、なんて奴、なんて奴、自分。
お江戸に行く準備で頭が回ってません(いつも?)
ブログの模様替えは簡単にできるのでつい遊んでしまいます。
満月みても狼に変身しないでね、やぎっちょさん(^.^)
| 雪芽 | 2006/09/09 11:19 PM |
雪芽さん
わー、江戸参りですか??雪芽さんって結構ひんぱんに江戸に参られますね〜。お仕事なのかな。
「麦の〜」は「うーん、きっとそういう意味なんだろうけど、そういう意味じゃないかもしれないし、解釈間違うのやだし・・・そうだ!!(見なかったことにしよう)」と思って触れませんでした。。。
見なかったこと、聞かなかったことにするの、結構得意かも(笑)。内気だからかなぁ(意味不明)。
| やぎっちょ | 2006/09/10 12:05 AM |
やぎっちょさん
そのさりげない気遣いが温かくて、
まるで羽毛布団にくるまれたふんわり感です。
今回はたまたまお江戸行きが続きました。
プラベですよ〜
| 雪芽 | 2006/09/13 7:36 PM |
雪芽さんこんばんは。
確かに『天使の卵』を補完するアナザーストーリーと捉えた方がいいですね。
歩太の続編は是非読みたいです!
夏姫ときたら次は歩太視点でのその後を読んでみたいです。
| 琉歌 | 2006/10/30 7:14 PM |
琉歌さん、こんばんは!
読みながら再度記憶や感情を再確認した作品でした。
どうやって春姫とのことを受け止め、歩いてきたのか、その後の歩太を村山さん書いて欲しいな、読みたいな。
でも、すべてを語らないことも作品の余白としては必要という気もして。
好きな作品だけに難しいです。
| 雪芽 | 2006/10/31 9:30 PM |

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ヘヴンリー・ブルー/村山由佳
 もう一つの『天使の卵』、書き下ろし新作登場! 『天使の卵』では、どんなに熱い想いを歩太に抱いても報われなかった夏姫の恋。 思いがけず姉・春妃に向けた恨みの言葉。狂おしい熱情と悔恨と懺悔。夏姫のモノローグで綴るせつない4つの短編。(「出版社/著者から
| Crescent Moon | 2006/09/04 12:12 AM |
ヘヴンリーブルー 村山由佳
ヘヴンリー・ブルー 「コンパスローズ」の雪芽さん 「BOOKCASE」の琉歌さん に教えてもらいました。 ありがとうございます! ■やぎっちょ書評 この本を読む前に、雪芽さんの感想と、Rayさんの感想を読んだのですが、お二人ともあまりガツーンとこなかった模様
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