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*「おまけのこ」 畠中 恵

おまけのこ

おまけのこ

畠中 恵
人の気持ちの不可思議さ。色もなく、形もなく、目には映らないけれど、合い照らすように思いは心の鏡に映し出される。曇りあればおぼろげで、ひび割れていれば形乱れ、投射される思いも投影される思いも、なかなかまっすぐにとはいかないところに、不可思議さが生まれることとなる。だからこそ人情の機微にほろりとするし、滲み出る仄暗い感情もまるごと苦い思いで飲み込むのだ。

摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に(?)寝込んでいる日本橋大店の若だんな・一太郎に持ち込まれるは、訳ありの頼み事やらお江戸を騒がす難事件。親友・栄吉との大喧嘩あり、「屏風のぞき」の人生相談あり、小さな一太郎の大冒険ありと、今回も面白さてんこ盛り。お待ちかね、大好評「しゃばけ」シリーズ第四弾!身体は弱いが知恵に溢れる若だんなと、頼れるわりにちょっとトボケた妖たちの愉快な人情妖怪推理帖。「BOOK」データベースより

シリーズも4作目となるとひとたび表紙をめくれば、馴染みとなった場所にすんなり入っていける。この気安さがいい。いってみれば記憶回路にしゃばけドアがあって、江戸時代だから襖か、一歩跨げば長崎屋の若だんなの部屋だったりするような感覚だ。と、漫画のような話はさておき、今回は5つの作品が収められた短篇集。毎度のことだが、またしても人の情の温もり、あてどない憤り、胸騒ぐ寄る辺ない感情と、様々な人の気持ちの不可思議さに触れじんわりさせられた。
こわい
孤者異(こわい)という妖が持って生まれた境遇に辛い気持ちなる。妖仲間からも嫌われ相手にされず、生まれついてのひとりぽっち。なにがいけないのか。そもそも孤者異として生まれてしまったのがいけないということらしい。生来の嫌われる質なのだ。このどうしようもなさと、飲めば職人としての腕が上がるという天狗の薬が繰り広げる切実な思いが絡まりあって、ほろりじゃなくチリリと痛い作品になっている。
ここでは若だんなの友達栄吉がえらく男前な面を見せているので、栄吉ファンの皆さまにはおススメの一編でもある。
そもそも飲んだだけで頭が良くなるとか、痩せるとか、願望から結果直結の妙薬などあろうはずもないと思うのだが、いまの世の中だって似たような謳い文句に踊らされていることがしばしばだ。ついこの間の納豆騒動を思い出してみればよい。
栄吉はちゃんとわかっていたのだろう。菓子作りの修練の過程で練り上げられ、しっかり積み上げられていく自分への自信の大切さ。過程の中には単にだんごが上手く作れるという結果以上のものがあるんだってこと。
友達が成長していく姿に寂しげな若だんなにも、そっと小さくがんばれってと声かけてあげたいところだ。

畳紙
度々登場している紅白粉問屋、一色屋の孫娘お雛の話。
白く厚塗りされた化粧の奇態さに隠されたお雛の心情と、いつも厳しいだけと思ったいた祖父母の真の思い。若だんなの推理によって、お雛の強張った気持ちが解けていく場面はほろりとくる。

動く影
まだ小さい頃の一太郎の大冒険。

ありんすこく
色恋沙汰からは遠かった若だんなが、いきなり吉原の禿と駆け落ちするって!?さて、その真相は。
妖の兄たちふたりも嫌々ながら(?)大活躍。

おまけのこ
いつも若だんなの周りでわらわらと大勢さんで賑やかな鳴家の一匹が、ひょんなことから大冒険する羽目になる。この鳴家がたまらなくかわいい。最後はほっとして、鼻先がツ〜ンとなって、幸せな気分になれる。誰かにとっての特別な存在だという確信。迷子になった鳴家の嬉しい気持ち、よくわかるなぁ。いい話だった、うんうん。

2007年1月14日読了

*******************************
北海道のロイズが期間限定で出している「かりんとうチョコレート」を買ってきた。
かりんとうチョコ1かりんとうチョコ2

かりんとうを沖縄産の黒糖を使用したチョコでコーティングしたもの。同じロイズのポテトチップチョコレートも美味しいけど、これも美味しくサクっと食べやすい食感がいける。
願懸けのため来月29日まではお酒は呑まないと決めたので、甘いものに目がいきそう。ある意味とっても怖いのである(笑)
| 畠中恵 | 21:41 | comments(10) | trackbacks(4) | | |

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♯ コメント

雪芽さん こんにちは。
すっかり春の雰囲気ですね。
眺めているだけでもほんわか、うきうきしてきます。

「おまけのこ」はだいぶ前に読んだので記憶がおぼろ・・・
読んでいる時は入り込んでいるのに時間がたつと忘れるのはどうしてなのかな(笑)
最後の「おまけのこ」は鳴家がとても愛しく感じられてますます
好きになりました。

「かりんとうチョコレート」!甘いんでしょうね。
自宅用にバレンタインに買ったロイズの生チョコを最近まで食べていました。チョコ大好きです。
願掛けは・・・・ですよね?(涙)
| りょう | 2007/02/25 2:47 PM |
りょうさん、こんばんは〜
こちらはまだ雪景色ですが、ブログはひと足早く春の雰囲気に模様替えしてみました。

私も同じです。
読んでいる時はものすごく入り込んで、中には何日か抜け切れないこともあるのに、けっこう忘れてる。
薄情者〜かしらん^^;
鳴家には気持ち癒されますね。ほんとかわいい!

「かりんとうチョコレート」は甘いけどくどくはないですよ。
この箱はDVDを入れておくのにもちょうどよさそうです。
願懸けは、お察しのとおりです。
一日でも早くと祈りを込めて。
| 雪芽 | 2007/02/25 7:55 PM |
こんばんは★
安心できるシリーズになってきていますよね。
今回は私のイチオシ屏風のぞきが活躍する『畳紙』がお気に入りでした。
あ、でも『おまけのこ』も捨てがたいですね…
若だんなと鳴家との絆に、私も目頭がアツ〜くなりました。
ウチにも鳴家ほしいなぁ、、、。

「かりんとうチョコレート」おいしそうですね!!
かりんとうもチョコもダイスキな私としては、ほっぺがとろけちゃいそうです。
| Rutile | 2007/02/25 10:00 PM |
こんばんは、Rutileさん。
今回屏風のぞきはちょいといい感じの頼れる相談お兄さんになってましたね。
あら、けっこう優しいのねって思いました。

かりんとう単体でも好きなんで、それにチョコとくるとつい食べ過ぎてしまいます。
| 雪芽 | 2007/02/27 8:42 PM |
雪芽さん、こんにちわ。
こちらは一足先に春ですね。素敵です♪

「しゃばけドア」わかります!ページを開くとあの世界へひとっとびしてしまいます。
屏風のぞきは、今まで佐助と仁吉に縛り上げられたりさんざんな目に合ってきて、情けないイメージだったんですけど、これで高感度がぐっとアップしました。なかなかいい奴だったんですね。
| june | 2007/03/01 4:41 PM |
juneさん、こんばんは。
外はまだ雪ですがブログは春を先取りしてみました♪

屏風のぞきは情けないキャラ担当だとばかり思っていたから、今回はちょっと見直しましたね〜
佐助や仁吉なら相談しても答えは一刀両断でしょうが、
屏風のぞきなら気兼ねなく話せてしまいそうです。
シリーズを重ねるごとに、登場人物達の意外な一面に出会えるっていいですね。
| 雪芽 | 2007/03/01 8:53 PM |
すいません。シリーズものの悪い癖で、自分が読んでたのがどこまでだったか忘れてました。今更ですが失礼します。
栄吉の成長はいいですね。いよいよ自分が跡を継ぐしかなくなり、肝が座ってきたのでしょう。いつかはいい職人になってほしいです。
実は洋菓子作らせたら意外な才能を発揮とかあるといいんですけどね。きっかけは長崎屋が仕入れたカステラだった……なんてのは出来すぎですが。美味しそうな花林糖を見ていたらそんなことが頭に浮かびました。
| たまねぎ | 2007/03/03 8:18 PM |
たまねぎさん、こんばんは。
シリーズものは順番に読むのが理想ですが、
私はこの後の「うそうそ」のほうを先に読んでしまい、
ときたま頭がこんぐらがります^^;
お江戸初の洋菓子職人。それいいかも!
人間て意外なところに才能を発揮するものですよね。
長崎屋が仕入れたカステラが…(笑)、
すっかり話が出来上がっていて、隠し短篇読んだ気分になってしまいました。
ごちそうさまです(美味)
| 雪芽 | 2007/03/06 8:55 PM |
こんにちわ。今回もほのぼの癒されましたw
屏風のぞきっていいですね。ちょっとひねてるけど優しいし面白そう。

こわい は切なくなりました。自分への反省もこめて最近こういう人が増えてる気がします。
人に好きになってもらうためには、まず自分がひとを好きにならなくちゃいけないんですよね‥ 

鳴家はかわいい。きゅわきゅわ〜って。若旦那は体が弱いってだけじゃなく、気持ちがまっすぐで優しいから、周りの人が守ってあげたくなるのかな。
| けいこ | 2007/03/21 12:22 PM |
こんばんは、けいこさん!
しゃばけシリーズは切ない中にも癒されるところがよいですね〜
屏風のぞきは実はいい奴だったんですね。そこがちょっと意外でもありましたが、友達になると案外親身になって相談に乗ってくれるタイプかも。

若旦那はなにかしてあげなくちゃって思わせるとこがありますね。
周り中の甘々な空気によく溺れずまっすぐに育ってると感心します。
鳴家のかわいさは格別で、しかもシリーズを追うごとにかわいさ倍増です。
| 雪芽 | 2007/04/08 10:38 PM |

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『おまけのこ』畠中恵
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