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*「図書館危機」 有川 浩

図書館危機
 
 図書館危機

 有川 浩
 単行本: 343ページ
 メディアワークス (2007/02)



……To be continued.

えっ、ここで終わり?
気になる、続き!どうなる、続き!
この興奮具合はかつて連載中の『スラムダンク』に毎週熱狂し、次週の新たな展開を待ちきれずにいたのと重なる。
前作『図書館内乱』のラストにきて、思いも寄らない方向から、まるで闇討ちのような一撃が郁を襲う。憧れの王子様、ついに発覚!まさかの相手にパニック状態。明日からどうしようというのが郁の心境ならば、こちらは明日からどうすんだ郁?という半ば野次馬的興味で盛り上がる。ラストの持っていき方が実に上手い。もう読者を掴んで離さない。ぐわっと掴まれたままシリーズ新刊を発売早々に読む。2月のことだ。感想を書いているいまは4月。どんな感動や感情の昂ぶりも、時が過ぎれば気の抜けた炭酸ソーダのようになるのは否めないが、弾けて飛散霧散してしまった記憶を掻き集め掻き集め書いてみよう。

王子様、ついに発覚!山猿ヒロイン大混乱!
玄田のもとには揉め事相談、出るか出るか伝家の宝刀・反則殺法!
―――そしてそして、山猿ヒロイン故郷へ帰る!?
そこで郁を待ち受けていたものは!?
期待通りの乙女ゴコロ全開、ベタ甘とろけシーン炸裂なのが嬉しい。恥ずかし痒しと思っていたのはすでに過去の私である。これがなければ図書館シリーズとは言い難いとまでに断言してしまえるところ、慣れとは怖い。いや慣れ親しむとは素敵なことだ。
あとがきによると次回作で最終巻となるらしい。郁たちが属する図書特殊部隊を含め、図書館組織内に大きな転機が訪れるこの巻は、いってみれば起承転結の“転”に当たる。面白く楽しみなシリーズだけに惜しい気もするが、問題提起もしながら登場人物たちの成長を描き、テンポよく進んで身悶えと笑いのうちに終わる。作品の鮮度と瞬発力を考えるといい頃合いなのかな。

目次を見るとネタバレだろうとツッコミたくなるが、最後は老雄が去っていくのを寂しい思いで読んだ。寂しいが最善を選択するための引き際の見極め方がなんとも潔い。郁と堂上の恋の進展にひと役買っているカミツレに、こんな秘められたエピソードがあったのも意外だった。戦闘も辞さない図書館の在り方は現実では考えにくいけど、ささやかな願いでも揺るがせにできない大切な何かのためには、人は闘えるものなんだと思う。

後半は郁にとって内外ともに戦闘体勢でかなりキツイ展開が待っている。故郷へ里帰り、ではあるが呑気な話じゃない。女子寮での嫌がらせ苛め。これが驚くほどすっごいストレートなのだ。郁の切り替えしは気持ちよかった。

戦闘体勢でいえば内も内、母親との対立は激化。郁の理解されない痛みも重々わかった上で、郁に関しては腫れ物に触るような家族内でのあの母の位置を想像して、頑なな後姿がちょっと悲しく思えた。

柴崎と手塚は出来る者同士。とはいえ得て不得手はあるもの。常日頃の鉄壁の行動からは考えられない素が出てしまうこともあるもの。何気にフォローし合う関係になってきているような。この先そこに恋愛感情が混じっていくのかは読めないけど、ハンカチのサイン、よかったな。落ちた涙をぬぐう描写も。郁、堂上とはまた違った萌えどころがこの二人にはあるのだ。

有川さんは嬉し恥ずかし痒しな展開を作り出すのが上手いと感心する。会話もほんと可笑しくて、読みながら思わず吹き出してしまう。笑った。笑った。また軽快であるからけっして暗くはならないが、差別用語のことにしてもそうだし、毎回取り上げるテーマには考えさせられる。さらには図書隊の存在を正義の味方としながらも、常に登場人物たちの間に自問自答する姿勢があるところがいい。迷い進む子羊たち。否、図書館員たち。
図書館の明日はどうなる?郁の恋の行方は?

……To be continued.

続きがあることがこんなにも楽しみだなんて。

(2007年2月12日読了)
| 有川 浩 | 23:59 | comments(10) | trackbacks(9) | | |

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♯ コメント

雪芽さんこんばんは。私も、もはや甘くない有川作品さんなんて有川作品じゃない、となりつつあります。
有川さんはやってる事は王道も王道なんですが、その見せ方、乗せ方が上手だなあと思います。
| たまねぎ | 2007/04/16 10:11 PM |
たまねぎさん、こんばんは。
これだけベタな王道展開なのに古い感じがないんですね。
甘々とみえて自分の嫌な面もしっかり自覚する言葉があったり、時々チクチクと刺さる棘が痛い。
有川さんに乗せられてどこまでいくのか!?
もうどこまでもいってやろうじゃないかという気持ちです(笑)
| 雪芽 | 2007/04/17 10:25 PM |
雪芽さん、こんにちは。
「危機」もアップしました。
ベタ甘とろけシーン炸裂でしたね〜。
心地よくなってる自分にビックリしてます(恥)。
家族との和解も近そうでしたね。
あと1巻、寂しいですが楽しみです。

| 藍色 | 2007/04/20 2:04 PM |
すごい!藍色さんの勢いは止まらない。いっきに読みたくなりますよね。
なんでこんなに甘いんだと思っていたのが、もうベタ甘大歓迎です。
図書館の明日も気になるけど、それぞれのカップルの明日も気になります。あと一巻。出たら速攻買い、速攻読みでいってしまいそうです。
| 雪芽 | 2007/04/22 12:01 PM |
 こんばんは♪
 TBどうもありがとうございました。

 続き、気になりますよねー。
 「え? ここで終わり? 続きはー!!??」
 っていうじれったさと待ち遠しさ、
 まさにマンガの連載を思い出しますよね。

 きゅん♪とさせながら、
 考えさせる話も盛り込みつつ、
 ところどころ泣かせてみたり。
 有川さん、さすがですねー。
| miyukichi | 2007/08/06 12:23 AM |
miyukichiさん、こんばんは。
次が待ち遠しいですよね〜、せつに思います。
すでに有川さんの術中にはまっている?
きゅん♪、熟考、涙壷、ころころと作者の手の内で転がされている気がしますが、楽しいのでよいかなと(笑)
あと1冊でシリーズも終わりのようですが、こんな萌えシリーズめったにないのにという気持ちも。
最後は派手にどーんといって欲しいものです。
| 雪芽 | 2007/08/06 9:56 PM |
こんばんは。
泣けないシリーズだと思ってたら、不覚にも玄田隊長にはホロリとさせられました (^^ゞ
折口が惚れ続けるのも、わかる気がします。

次はラスト、楽しみですねぇ。
TB、コメントありがとうございました。
| juzji | 2007/09/13 10:04 PM |
juzjiさん、こんばんは!
笑えるシリーズであることは間違いないですが、
意外に泣かせてもくれますよね。
玄田隊長の気骨ある男気、渋さも素敵でした。
次で最後なんて残念でもありますが、
読むのが楽しみです♪
| 雪芽 | 2007/09/14 11:27 PM |
雪芽さん〜こんにちは!
ものすごく出遅れちゃいましたけど、ようやく読みました(だから遅すぎ…(笑))。
あの甘さ加減にはいい加減なれたかと思いきや次々と身悶えさせてくれる展開が待っていて、ああもう溶けそうでした(笑)
それにしても有川さんは毎回押し付けがましくなくでもぐっと迫る問題提起を持ち上げて感心します。
今回もいろいろと考えさせられました。
さあ!いよいよ最終巻!ただ今堪能しています。
| リサ | 2008/03/12 9:24 AM |
リサさん、こんばんは。
甘さに慣れたはずなのに、更なるスイーツで甘々な展開が読者に襲いかかるんです。有川さんのこれでもか攻撃に対するすべはありません。
ここまでくれば嬉々として溶けるに身を任せるが一番ですね〜
しかも甘いだけでなく、しっかり問題提起する視点があるのが凄いと思うところ。
身近な問題だけによけい考えさせられます。
最終巻にも突入ですね!
感想を読ませて頂くのが楽しみです♪
| 雪芽 | 2008/03/14 9:31 PM |

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