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*「四畳半神話大系」 森見登美彦

四畳半神話大系
四畳半神話大系
森見 登美彦
右に行こうか、左に行こうか。パンにしようか、ご飯にしようか、はたまた猫ラーメンにしようか。目の前にあるいくつかの選択肢からひとつを選ばなくてはいけない場面というのは、人生において多々あることだ。
人生、それが昼時のメニューを決めるという一見重みのない選択であっても、後々に大きな影響を及ぼすことだって在り得なくはない。いま在る自分は枝分かれした道を、これと選んで歩いてきた結果でもある。でも、もしもあの時別の選択をしていたら、いまとは違う自分がいたのだろうか。
「四畳半神話大系」は人がふと思う“もしもあの時”を、森見さんらしく妄想爆笑風に描いてみせた作品だ。

大学三回生の春までの二年間を思い返してみて、実益のあることなど何一つしていないことを断言しておこう。―『太陽の塔』(第十五回日本ファンタジーノベル大賞受賞作)から一年。無意味で楽しい毎日じゃないですか。何が不満なんです?再びトンチキな大学生の妄想が京都の街を駆け巡る。
「BOOK」データベースより
森見さんの2作目は書き下ろしの700枚。力入ってますね!
『太陽の塔』ですっかりハマり、モリミ〜だ、京都〜だと浮かれたような微熱状態の中、評判の高い『夜は短し歩けよ乙女』を先に読んでしまいたい誘惑に駆られたが、なんとか踏み止まりまず2作目を読んだ。せっかく最初の作品で森見さんいい!と好きになったわけで、その後の成長過程や変遷を辿っていきたかったというのが一番の理由だ。現時点で刊行されているのは5冊。これなら短期決戦でいける。

主人公は大学3年生。舞台は京都。サークル選びに迷う1年生の自分を回想するあたりから物語りは始まる。出てくるサークル名がどれも怪しい。主人公の入ったのが映画サークル「みそぎ」で、他にも胡散臭いサークルの数々。前途多難な学生生活が見えてくるようだ。あくまでも「薔薇色のキャンパスライフ」を夢に描く主人公ではあるが。

後輩の女子学生として登場する明石さんであるが、蛾に遭遇した時の普段のクールさからは想像もつかない狼狽っぷりに笑わせてもらった。これがすんごくかわいいというか、可笑しいというか、繰り返す「むにゅっとしてました」のむにゅがわかるわかる、蛾だものね。想像したくないぞ〜!、自分のこととしては(笑)
『太陽の塔』のゴキちゃんといい、今回の蛾の大軍といい、虫がよく出てくるなぁ。これはヒッチコックばりに怖い。だけど笑ってしまえるのが森見作品。
表紙のクマは明石さんご愛用の「もちぐま」だろうか。明石さん好きだな。
主人公の唯一の友人にして敵(?)でもある小津は、小悪党ぶりを発揮して暗躍し周りを翻弄するが、なぜか憎みきれないキャラだ。ブラックな妙味といえる。『夜は短し歩けよ乙女』にも登場する仙人のような樋口さんや羽貫さん、香織さんを愛する(人ではありません)城ケ崎先輩と一筋縄ではいかない脇キャラ達の存在感もたっぷりだ。

人生のもしもあの時を4つの章で書いているが、作者の意図する仕掛けがわかってからの2話以降、3話あたりはちょっと飽きたかなと中だるみ気味の感もあり。最終話は発想が自体が面白かったし、前の3つと関連し合っていて締めくくりにはふさわしい展開だったと思う。
なにより無性にカステラが食べたくなる話である。猫ラーメンもね。

(2007年4月22日読了)
| 森見登美彦 | 17:54 | comments(8) | trackbacks(7) | | |

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♯ コメント

TBありがとうでした。
雪芽さん、モリミーをはじめから読んでいらっしゃるとはそいつはいいですねっ。
私は表紙の誘惑に負けて「夜は短し・・」から読んじゃったクチです。
京都の土地勘がないので情景はよく分からないんですが
ごく近所のお話が続いて面白いですよね。
| とむぼん | 2007/05/29 5:35 PM |
とむぼんさん、こんばんは!
順番はさほど気にしないほうなんですが、珍しく拘ってみたんです。
『夜は短し…』を読んでみて、そっちが先でも全然問題なかったなって思いました。あれは楽し過ぎです。
京都は私も一度行ったきりなのでさっぱり。土地勘があれば倍楽しめるのかとちょっぴり残念。そこで京都地図を傍らに、想像妄想膨らませつつ読みました。
森見さんのを読んでいると京都に詳しくなりそうです。
| 雪芽 | 2007/05/31 10:13 PM |
こんばんは、雪芽さん。
TB・コメントありがとうございます。
森見作品の人気は凄いですね。
これは読みの面白さなんでしょうか。
もっと深い意味があるんでしょうか。
<>そこで京都地図を傍らに、想像妄想膨らませつつ読みました。<>
さすがですね、これで楽しさも倍増ですね。
ところで『本を読む人々。』には雪芽さんは入ってないですか。毎日、何かを書いています。
『本を読む人々。』、半分くらいはいつも見かける人たちですが。
| モンガ | 2007/06/09 11:26 PM |
モンガさん、こんにちは。
なにかすごい人気な気がしますね森見さん。
自分にとっては読んでいる時の面白さというのが、
一番大きいように思います。
本を読み、地図を見るのは楽しいですよ。
話の中にけっこう詳しく地名が出てくるので、
つい地図で探してしまいます。

『本を読む人々』には入っていないのです。
なにしろこのブログの更新も滞り気味で。
でも、折を見て参加させて頂ければな、
と思っているところです。
| 雪芽 | 2007/06/10 3:30 PM |
樋口さん、羽貫さんの登場ににんまり♪
同じ文章の繰り返しには、途中飽きちゃう面もありましたが、微妙に変わる笑えるポイントに笑っちゃいながらの読書でした。楽しかったです♪
もちぐま欲しい!猫ラーメン食べたい!となっちゃいますね(^_^)
| エビノート | 2008/04/11 11:35 PM |
エピノートさん、こんばんは。
樋口さん、羽貫さんは『夜は短し〜』のほうにも登場でしたね。
あちこちで顔をみれるのは嬉しいです〜
繰り返しにはまたもや!?と思っても、違う笑いがあって面白かったですね。
でも、さすがに四回が限度でしょう(笑)
猫ラーメン食べたいです!
文庫版も出ましたね。表紙がもちぐまじゃなくてちょっと寂しい気も。
| 雪芽 | 2008/04/12 6:44 PM |
雪芽さん、こんばんは(^^)。
そう。どのルートを辿っても、実は結局おんなじなのだ(笑)。だけど妄想全開で、楽しくも本人たちは必死な並行世界に、大いに笑わせて頂きました。
第4章が全てを飲み込んで、怒涛の大展開。なるほどなるほど。
「猫ラーメン」は「猫炒飯」の親戚でしょうか?!
ああ、あちこちでリンクする、恐るべきモリミーワールド!これは全著作読破せねば!(←きっとすごく時間がかかる(笑))
| 水無月・R | 2008/06/17 10:10 PM |
水無月・Rさん、こんにちは。
同じ世界を舞台に様々なバリエーションの妄想を楽しむ、なんて贅沢(でもないかな)
必死さに可笑しさが混じって、笑いました、笑いましたね〜
「猫ラーメン」と「猫炒飯」は関連ありそう。食べてみたいです。
モリミーワールドはリンクしまくりですよ。リンクを見つけてほくそ笑む、これが楽しい!目指せ全巻読破。
| 雪芽 | 2008/06/22 2:32 PM |

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