本や映画の感想、日々の雑感などを徒然に書いております
ネタバレもあるので未読の方はご注意ください
<< August 2020 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
RECOMMEND

 極北ラプソディ 

  
読んだり観たり
雪芽さんの読書メーター 雪芽の最近読んだ本 雪芽さんの鑑賞メーター 雪芽の最近観たビデオ
読みたい!聴きたい♪
Blog散歩道
今年読んだ本
将棋○名人戦・順位戦●
≡ SPONSORED ≡
<< 「ホームタウン」 小路幸也 | main | 「キラレ×キラレ」 森博嗣 >>

*スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | | |

*「デッドアイ・ディック」 カート ヴォネガット


カート ヴォネガット, Kurt Vonnegut, 浅倉 久志 / 早川書房(1998/01)
Amazonランキング:105454位
Amazonおすすめ度:


不用意に発射した一発の弾丸が主人公ルディ・ウォールツの人生を変える。それ以後彼の人生について回るのが、本のタイトルにもなっているデッドアイ・ディックの呼び名だ。人生何が起こるかわからない。順風満帆かと思いきや転がり落ち、どん底でもがいていたはずがパラダイス生活。
突然、世間から非難される境遇に落ちてしまった少年時代から現在まで、ひとりの男が辿った人生を皮肉とユーモアを交えてヴォネガット流に語る。

人生にご用心―オハイオ州ミッドランド・シティのドラッグストアで薬剤師をつとめるルディ・ウォールツは、いかにしてデッドアイ・ディック、すなわち必殺射撃人と呼ばれるようになったのか。ルディの父オットーは、いかにして若き画家アドルフ・ヒトラーと親友になったのか…祖国の中性子爆弾によって、やがて滅びる運命にある街で、奇人・変人・普通人たちがコミカルに織りなす人間模様を描く、涙と笑いの感動作。
「BOOK」データベースより
ヴォネガットいえばやはりシニカルな笑いである。
この作品もその例に漏れない。調子っぱずれな父といつまでもお嬢様な母の面倒を見ながら、つつましく堅実な生活を心がけるが、デッドアイ・ディックの名は、彼からも世間という無名の人間たちの中からも消えない。
読めば読むほど悲惨なルディの人生。ところが当人には悲惨で深刻な状況であっても、はたからみると時に滑稽で、笑いが漏れてくるものだ。シニカルな笑いにまぶされて、ルディの人生も転がっていく。ルディだけではない。この物語に登場する人物たちも流転の人生が待ち受けているのだ。人生何が起こるかわからない。諸君よ、用心を怠るな。作者ヴォネガットの声が聞こえてきそうである。

新潮社で出している雑誌『yom yom』創刊号に、ヴォネガットの「キヴァーキアン先生、あなたに神のお恵みを」という短篇が掲載されていた。どこかで見たことのあるタイトルだ。それもそのはず、ヴォネガットは『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』という本を出している。一番最初に読んだヴォネガット作品だった。
4月に永眠したのだと知ったのは、春をだいぶ過ぎてからのことだった。昔好きで読んでいた作家が亡くなるのは寂しいものだ。
他に『プレイヤー・ピアノ』、『猫のゆりかご』を読んだことがある。『猫のゆりかご』に出てくるちょっと胡散臭いボコノン教なる宗教が面白い。ヴォネガットを再読するとすれば、まず一番目は『猫のゆりかご』がいいかな。

成熟とは苦い失望だ。治す薬はない。治せるものを強いてあけるとすれば、笑いだろう」

『猫のゆりかご』にあった言葉だ。笑いは大切だね。

2007年6月17日読了
| SF | 21:18 | comments(0) | trackbacks(0) | | |

*スポンサーサイト

| - | 21:18 | - | - | | |

♯ コメント

♯ コメントする









コメントをプレビューする?
ご利用のブラウザ、設定ではご利用になれません。


♯ この記事のトラックバックURL

♯ トラックバック

ABOUT
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
TRACKBACK
ありがとうございます
COMMENTS
ありがとうございます
LINKS
MOBILE
qrcode
OTHERS