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*「STAR EGG―星の玉子さま 」 森 博嗣自分の中ではミステリィ作家という印象が強い森博嗣さん、絵本も描いていたんですね〜 未読ではあるが『スカイ・クロラ』に始まる一連の戦闘機乗りシリーズを考えると、ちっとも不思議じゃない流れだ。だって本のタイトルが星の玉子さまなんだもの。飛行機乗りの視点から小説を書き、『星の王子さま』を書いたサン=テグジュペリのようで。当然それを意識しての遊び心なのかもしれない。 ところであらら、なにか余計なものがついているぞとよく見れば、王子が玉子になっている。点が多いよ、点が。まずここでクスリと笑える。いろんな人の訳で読めるようになったサン=テグジュペリの『星の王子さま』の、森さん版新訳かと思ったら違ったんだ。もとよりSTAR EGGとなっているではないか。 『星の王子さま』を森さん風に描いてみせたのがこのお話。文だけでなく絵もご本人である。 宇宙には、沢山の孤独と沢山の夢がある。 お話の主人公は玉子さんという女の子。愛犬のジュペリ(わんことして登場ですね・笑)と暮らすに充分な大きさの星に住んでいる。一人と一匹は時々おじいさんが作ったロケットに乗って、星巡りをする。小さな星々を旅しながら玉子さんはいろんなことを感じ、なぜだろう、どうしてだろうと疑問を投げかける。この疑問は読者への問いでもある。
星の直径と星を一周する一輪車の車輪、家をどんどん増築していく建築家の話など、森さんの本業が垣間見えるような星の話もたくさんある。ひとつひとつの星の絵もユニークでかわいらしく和ませてくれる。 玉子さんはある星で孤独な少女に出会い、孤独について考える。 どうして孤独かというと、 クリスマスツリーのてっぺんに輝く星の美しさ、開けていないプレゼントとメッセージ。孤独と夢を考えながら最後に辿り着いた星には、もっとたくさんの孤独があるようだ。前半は様々な星々の面白さがあり、後半にいくにつれ人間が抱える孤独へと心の内へと向う。読むにはとっても薄い本である。さらりと読めてしまう。けれど玉子さんが投げかける問いの前で佇めば、時はいくらあっても足りない。 解説にあるように上下左右とクルクル回して絵だけ眺めてみるのもいい。忙しい社会の流れの中で、ポツンと静かに過ごす時間にこの絵本を手にするのもいいだろう。『星の王子さま』とセットで誰かにプレゼントしてみようか、なんてことも思ったりする。誰にあげようか。その誰かを思い浮かべる時、自分は孤独なのか、孤独を忘れているのか。 なんだか無性にゆで卵が食べたい気分になっている。 2008年1月1日読了 ♯ コメント雪芽さまo(^-^)o明けましておめでとうございますm(_ _)m今年もよろしくお願い致します。私もこの本気になってました。「星の王子様」テイストですか?読んでみたくなりました。
| 菱沼 | 2008/01/03 9:52 PM |
はじめまして&あけましておめでとうございます。
yoriさんとこなどでときおりお見かけしていましたがサイトには初めてやってきました。今年はこちらにもときおりお邪魔させていただきたいと思います。 それでは、よろしくお願いします。 | 樽井 | 2008/01/04 4:05 AM |
菱沼さん、あけましておめでとうございます。こちらこそどうぞよろしくお願いします。「星の王子様」を知らなくても楽しんで読めますが、読んだことがあれば、ふふふとなってより楽しめると思いますよ〜
| 雪芽 | 2008/01/05 8:20 PM |
樽井さん、あけましておめでとうございます。そして、初めましてようこそいらっしゃいませ!
私も度々あちらこちらでお名前拝見しておりました。こちからも遊びに行かせて頂きますね。これからどうぞよろしくお願いします。 | 雪芽 | 2008/01/05 8:20 PM |
戦闘機乗りシリーズ!!そうでしたね!そう考えると納得ですね。
星たちがとってもユニークでしたよね。 >玉子さんが投げかける問いの前で佇めば、時はいくらあっても足りない 私もしばらく・・ぼ〜っと考えてしまいました。きっとずーーっとずーっと考える永遠の問いかけですね。 「星の王子様」とセットで!それ素敵ですよーー。 | 瞳 | 2008/01/13 9:54 AM |
瞳さん、こんばんは。
森さんの発想のユニークさに感心しながら、楽しく星巡りしました。 そうですよね、簡単には答えは出ない。 ず〜〜〜っと考え続けることになるかもしれません。 たぶんそうやって考え続けることがいいのだと思うんですよ。 ぼ〜っとしているのも好きですしね(笑) 「星の王子様」セット贈りたい人がいるけど、もう持っているような気もして迷います。 2冊、表紙を並べて眺めているだけでもいいですよね。 | 雪芽 | 2008/01/13 11:10 PM |
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