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*「カフーを待ちわびて 」 原田マハ

暑いですねぇ。夏ですからね、暑いものなんだとわかってはいても、つい暑いと口を突いて出てしまう。暑いという気持ちを内側に溜め込んでしまうと、気持ちの分だけ体内温度が上昇するようにも思うので、熱気を外に逃がさなくてはと、「暑い」と言っては熱を吐き出しているのかもしれない。
それでもこの時期、北海道はまだ涼やかな夏で、ほてった身体を冷やしてくれる風のひんやり感が心地良い。なによりビールが美味しい!居ながらにして避暑地にいるようではあるが、日常を離れるという意味でほんとうの避暑に行きたいものだ。とはいえ、願望は叶いそうにない。仕方ない、ならば最も手軽な方法で避暑気分を楽しむとするか。
どこがいいかな、北から南の端へ、一度は行ってみたい沖縄にしよう。

沖縄の離島・与那喜島で、祖母が残した雑貨店を営み、のんびりとした日々を過ごす友寄明青(トモヨリアキオ)のもとに、突然やってきた美しい女性・幸。事の始まりは明青が旅先で冗談半分に残した一枚の絵馬だった。
嫁に来ないか。幸せにします。
リゾート開発に揺れる島に舞い降りた“美(チュ)らさん”と、島で生まれ育った不器用な青年のピュアなラブストーリー。穏やかで優しい気持ちになる1冊だ。
第1回『日本ラブストーリー大賞』大賞受賞。
それまでの明青の生活といえば、祖母が他界してからは、裏に住むユタのおばあがなにかと面倒をみてくれるし、幼馴染みや島の人々との気の置けない付き合いもあり、のんびり穏やかそのもの。生まれ育った島を愛し、ゆったりとした時間の流れの中で、どこまでも広がる青い海のような平坦な毎日が繰り返されることに、なんの不満もない。
幸の出現は明青にしてみれば、まずは驚き以外のなにものでもない。ましてや自分が絵馬に書いた願いが現実になるなんて、まるで現実感のない出来事だったに違いない。
信じられない話でも、目の前にはちゃんとすごい美人さんがいる。幸の真意がわからないまま、不思議な共同生活が始まる。

初めは幸がいそいそと明青の身の回りの世話をしたりと、現代版昔話の展開になるかと予想したが、初っ端から肩透かしをくらって脱力。でも、かえって家事が下手で自由にのびのび振舞う幸の天真爛漫さが、島の時間の流れにはぴったりくるのだ。おばあと幸の愛あるバトルも面白い。

謎だらけの幸が時折みせる陰り。触れてはいけない深部ごと幸を守りたいと思う明青。もどかしいくらい進まないふたりの関係。明青しっかり〜
幸の過去、明青のもとに来たわけが明かされる後半はミステリーの謎解きっぽくて、べつな意味で面白くなってくる。運命に引き寄せられたような出会い(ちょっと強引ではあるが)。
幸が願ったこと、互いが必要として労わり合って暮らせるならば、こんな「家族」の繋がりがあってもいいのじゃないかと思いながら読んだ。
小さな島に降って沸いたリゾート開発。子ども間の深刻な苛めなどがあったわりに、こちらはあっさりとした収束だった。先々のことも含めて、そんな巧い具合にとんとんといくのかなぁ、と不安が過ぎる。
ともあれ、明青と幸の行く先にカフーがあることを祈ろう!

カフーとは、与那喜島の方言でいい報せ、幸せのことだそうだ。

2008年7月18日読了
| 原田マハ | 18:20 | comments(0) | trackbacks(0) | | |

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