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*「アイスクリン強し」 畠中 恵

畠中 恵
講談社
¥ 1,575
(2008-10-21)

 江戸時代の爛熟した文化、生活の面白さに好奇心の針は大きく揺れ動くが、続く明治時代も面白そうだなと思う。
江戸から明治へ時代は移り、価値観も生活様式も一変する。ちょん髷よさらば。洋装で闊歩する紳士淑女。颯爽と吹き込む西洋の風。突如やってきた時代の変革期である。流れに乗るか、波に呑み込まれ翻弄されるか。

畠中さんのこの作品は明治が舞台だというではないか。それはちょっと面白そう。西洋菓子の名前も並ぶ。それはとっても美味しそう。

ビスキット、チヨコレイト、アイスクリン、シユウクリーム、スイートポテト。南蛮菓子から西洋菓子へと呼び名が変わり、新たな品々が数多登場。そんなスイーツ文明開化の東京で、孤児として生まれ育った真次郎は、念願の西洋菓子屋・風琴屋を開いた。そこには今日もまた、甘い菓子目当てに若い元幕臣の警官達がやってくる。菓子作りの修業に精を出したい真次郎に、厄介事が次々と…。著者の魅力全開!明治の築地居留地で、西洋菓子屋の若主人と元幕臣の警官達「若様組」が繰り広げる「スイーツ文明開化」騒動記。
「BOOK」データベースより
幼い頃 孤児となり築地の居留地で育った西洋菓子店主の真次郎、長瀬をはじめとする元幕臣の「若様組」、ひとり娘にめっぽう甘い成金の父を持つ小泉沙羅。彼らの身辺で起こる騒動を、甘いスイーツの香りを織り交ぜながら、ストーリーは展開していく。

実に明るくサバサバとした印象の物語だ。
胃にもたれることなく、胸焼けを起こすこともない、サックリと面白く読めてしまう。
小麦の話に絡んで、その背景の先に戦争の影もちらつくし、食うにも窮する貧民窟・万年町という新時代に取り残された者達の苦しみ、自由民権運動や新聞社への圧力など、物語の底流にはただならぬ気配が蠢いている。
とはいえ、あくまでもこの物語はスイーツな騒動記なのである。
この軽サバがよいともいえるし、読んでいる時は充分に面白く感じたのも間違いないが、もっと明治を!とでもいいたくなるような物足りなさも感じた。

最後に解き明かされるのは、真次郎や「若様組」に送られてきた手紙の謎。
自分にとって大切なのは何か、という価値観が問われているような気がした。
それとともに、柔軟であること。これは大きく時代が変わった明治が舞台の話だから、なお強く思ったことだった。

恋の行方も定まらないまま。西洋菓子店はこれからが勝負。長瀬と大河出警視の関係はまだ切れそうにない。
続編はあるのだろうか。

****************************

チヨコレイト甘し
シユウクリーム危うし
アイスクリン強し
ゼリケーキ儚し
ワッフルス熱し
****************************

2009年1月18日読了
| 畠中恵 | 21:53 | comments(10) | trackbacks(6) | | |

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♯ コメント

こんばんわ。TBさせていただきました。
明治の時代背景がはっきりしているので、そこに洋菓子や人間関係をもっと詳しく上手く反映させて欲しかったなと思いました。
何だか気になるところがたくさんありますよね。
続編で解決したいので、是非ともまだ出して欲しいです。
| 苗坊 | 2009/01/19 11:41 PM |
苗坊さん、こんばんは!
なんだかよくわからないうちに、こちらもスイーツ騒動に巻き込まれて終ってしまいました。
気づけば、あれはどうしたっけ?と。
これはやはり続編待ちになりそうですね。

今日はとことんライブドアとの相性が悪くてTB出来ませ〜〜ん!
すみませぬ。また日を改めTBしてみます。
| 雪芽 | 2009/01/20 11:15 PM |
こんばんは。
当時は相当ハイカラで貴重だったと思われる洋菓子。
各編に十分生かされてなくて、残念な印象でした。
なのでまさに、「もっと明治を!」です。

そして、ビスキットを上手く焼ける必殺技、知りたいです(笑)。
| 藍色 | 2009/01/21 2:26 AM |
こんにちは。
なんか中途半端なところで終わってしまいましたね。
それに文章もあちこちで引っかかって…。
自分のところで言わず、ここで言うことじゃないけど^^;
| しんちゃん | 2009/01/21 2:58 PM |
藍色さん、こんばんは。
明治、銀座、ハイカラ、絵的にはすごく好きな組み合わせなんですよ。
次回作では(あるならば)、キャラも謎解きも、スイーツの甘さ加減も、満足させてもらえると期待してます。
昔、歯ごたえのあるマドレーヌを作った身としても、ビスキットの必殺技知りたいものです!
| 雪芽 | 2009/01/23 7:58 PM |
しんちゃん、こんばんは。
少々生焼けっぽかったですね。
美味しそうな表紙だったので期待したのですけど。
次回は極上スイーツを!
| 雪芽 | 2009/01/23 8:16 PM |
現代も変化の大きい時代ですが、明治初期はもっと変化が大きく、速くめまぐるしい時代だったんでしょうね〜。そんな時代の雰囲気を何となく味わえた作品で楽しくはあったのですが、もうちょっとという部分も。次回は期待したいですね〜。続編待望!
| エビノート | 2009/01/26 9:36 PM |
エピノートさん、こんばんは。
新時代の幕開けはすべてが目新しくて、すごい勢いで物事が流れていくのでしょうね。
面白いと思う反面、実際生きるには目が回って時代の迷子になる、かも?
明治も西洋菓子も、次はもっともっとと期待!
| 雪芽 | 2009/01/28 9:57 PM |
そうなんです。
>もっと明治を!
と、私も言いたかったです。
好きな時代だし、畠中さんだし、この舞台だし・・
ってことですごく期待してたんですもの。
こうなったら続編に期待します!

コメント欄の雪芽さんの「歯ごたのあるマドレーヌ」に笑ってしまいました。
たしか森見さんがそのようなものを食べていたような(笑)
| june | 2009/06/17 10:14 PM |
juneさん、こんばんは。
江戸も興味大ですが明治もいいですよね。
好きな本とか漫画とか明治を描いたものも多いですし。
このまま消化不良は残念なので続編を!

「歯ごたえのあるマドレーヌ」で笑いをとれてよかった(笑)
食べると顎が丈夫になる代物です。
そうでした、森見さんも食べてましたね〜
| 雪芽 | 2009/06/17 11:11 PM |

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