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*「サンドイッチの年」人生は食パンのような普通の年が多いが、ハムや辛子の年もある。 今年のような年はハムの薄切れのようなものだ。 2枚の厚いパンに挟まって、つまりサンドイッチの年だ。 そういうときは、よく噛みしめなきゃならん。 カラシがいっぱいで涙が出ても、全部食べなきゃならんのだ。 原題はLes Annees Sandwiches フランス 1988年 監督 ピエール・ブートロン 以下ネタバレあり *「風の男 白洲次郎」風の男 白洲次郎 青柳 恵介 白洲次郎は、戦後占領軍司令部と渡り合い、日本国憲法誕生の現場に立会い、1951年のサンフランシスコ講和会議に出席する吉田茂ら全権委任団に同行。 しかし、情勢が定まると政治の場からさっさと身を退いて、カントリージェントルマンの道に戻る。 戻るというのは、38歳の時すでに職を辞して鶴川村に土地を求め、農業に専念しているからだ。戦後食料不足になると見越してのことだったらしい。 *「北海道主要樹木図譜」今よみがえる“樹々”の息吹 風の涼やかさに、秋の気配が色濃くなってきているのを感じる。 日々刻々と、樹々の葉が赤色に、黄色に色を染めていき、ナナカマドの実も深紅に色づいて、緑の葉に映える。 北海道大学図書刊行会より出版された「北海道主要樹木図譜」の、これは1986年に刊行された普及版。 本書のタイトル通り、1.イチイから86.ハシドイまで、北海道に根を下ろす樹木86種を収めた図譜だ。 *「トーマの心臓」トーマの心臓 萩尾 望都 春も近い土曜の朝、少年は一通の手紙を残して死んだ。 ユリスモールへ さいごに これがぼくの愛 これがぼくの心臓の音 きみにはわかっているはず トーマ・ヴェルナーがユーリへ残した言葉の意味は? 少年の死は事故ではなく、自殺だったのか? トーマと入れ替わるようにして、ギムナジウム、シュロッターベッツにやってきたのが、自由奔放、ママ・マリエから引き離された愛のさまよい子、トーマに生き写しの転校生エーリク。 品行方正な委員長として人望を集めながら、内面、神への信仰と人に明かせない過去との狭間で悩み揺れるユーリ。 二人の父への想いと、ユーリへの想いを秘めたオスカー。 少年達の繊細で煌く生命の一瞬一瞬が交錯する。 時に熱情、時に冷酷、時に哀しく、愛憎を交えた光と影が少年達の魂を浮かび上がらせていく。 *「空色勾玉」空色勾玉 荻原 規子 輝の大御神の双子の御子と、闇の氏族とが烈しく争う戦乱の世に、闇の巫女姫と生まれながら、光を愛する少女狭也。輝の宮の神殿に縛められ、地底の女神の夢を見ていた、「剣の主」稚羽矢との出会いが、狭也を不思議な運命へと導く…神々が地上を歩いていた古代の日本を舞台に、絢爛豪華に織りあげられた、人気沸騰のファンタジー。 神々が地上を歩いていた古代日本、『古事記』でいうところの神代の巻に登場する逸話をモチーフに、日本的ファンタジーの世界が見事に描かれていく。 西洋のファンタジーとは異なる視点がここにある。 *「嗤う伊右衛門」嗤う伊右衛門 京極 夏彦 お岩さんの話は、鶴谷南北の「東海道四谷怪談」で広く知られる有名な怪談話だ。 伊右衛門の裏切りから、恨みの果てに命を絶ったお岩の想いは、人の世に仄暗く咲く怨念となって、伊右衛門の前に現れることになるが…… 京極夏彦は南北の「四谷怪談」を、至上の愛の物語として紡ぎ出してみせる。 *「服部半蔵」匂うような美少年服部半蔵が、陰謀渦巻く伊賀に戻ってきた。単身、上忍藤林長門・百地丹波に挑み、幻術遣い勾当段蔵と対決。 “煙りの末”の名を復興し、より広い戦国興亡の地を求めて歩き出す。 服部半蔵といえば伊賀忍者として、映画やドラマ、漫画などでもお馴染みの名前だ。 *「神の子どもたちはみな踊る」 村上春樹神の子どもたちはみな踊る 1995年1月に起きた阪神・淡路大震災後の2月。この2月という限定された時間的フィールド上に、6つの短編が並ぶ。 登場人物の中に震災に見舞われた当事者はいない。 短編集のひとつ目の作品、「UFOが釧路に降りる」の主人公小村の妻に目を向けてみよう。 五日のあいだ彼女は、すべての時間をテレビの前で過ごした。 五日後、もう二度と戻ってくることはないという一通の手紙を残して、妻は小村の前から姿を消す。 *「歩行」おもかげをわすれかねつゝ こゝろかなしきときは ひとりあゆみて おもいを野に捨てよ 尾崎翠は1971年75歳で永眠している。 75年の人生、だが作家としての活動期間は短い。 生涯の半分にも満たないのではないだろうか。 「放浪記」で知られる林芙美子とも親交があったが、人生半ばで筆を絶った尾崎翠は、長い間忘れられた作家でもあった。 *「ポプラの秋」ポプラの秋 湯本 香樹実 大切な人を失った時、心の内にとめどなく湧き上がる想いを、どうすればいいのだろう。どこへ託せばいいのだろう。 手紙。 想いは手紙にすればいい。手紙はおばあさんが届けてくれる。 主人公千秋は母からの電話を受け、遠い昔住んだポプラ荘への旅路を急ぐ。父が交通事故で死に、虚ろになった母と日々繰り返される電車ツアーの道すがら、見つけた居場所がポプラ荘だった。 当時、千秋は小学一年生。母と二人、おおやのおばあさんや隣人達と過ごした、三年ほどの短い思い出が綴られていく。 | 1/3PAGES | >>
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