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*飛び出す、物語。札幌の桜の開花予想は5月4日。花見にはまだ少し早い。 それでもせっかくの連休、お天気も良いし家にいるにはもったいないくらいの外出日和。友達からのお誘いを受けたので、駅前の札幌西武ロフトに「ロバート・サブダ しかけ絵本の世界展」を見に出掛けた。 予想以上の盛況ぶりに驚く。老若男女入り混じり、客層の幅の広さが意外だった。 *「太陽の塔」 森見登美彦太陽の塔 森見 登美彦 この文庫は買ってからずっと積読本になっていたのだが、あっちこっち、そっちこっちの本ブログを周遊してみれば、いたるところで“太陽の塔”が立ち始めているではないか。この現象はいったいなんであろう。謎を解明すべく本を紐解くのであった。 ところがである。最初の何ページかを読んだだけというのに、もう気分的には2,3歩後ろへ体勢が引いていた。いっそこのまま後退してしまおうかと思ったほどだ。 私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった!クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。 *「天国はまだ遠く」 瀬尾まいこ天国はまだ遠く 瀬尾 まいこ 本の感想を書こうと思い、さてどう書き出そうかなどと考えていたら、どういうわけだか『水戸黄門』の主題歌が頭の中で鳴り出した。そうだそうだ人生には楽な時もあるし、苦しい時もあるものだ。楽な時は楽なのだからまずはいいとして、どっちを見ても自分の見ている風景が苦一色の単色だったら、辛い気持ちであるには違いない。 主人公の千鶴が旅に出たのはそんな心境の時である。ある決意を持って旅に出るのだ。 ところが千鶴の気持ちとは裏腹に、物語の始めのほうで深刻な決意はあっけなく頓挫してしまう。事の実行には効果はなかったが、14錠の睡眠薬は深い眠りと爽快な目覚めには大いに役に立った。死ぬつもりがたっぷり寝てすっきりと目覚める。この脱力した展開は瀬尾さんらしい。 仕事も人間関係もうまくいかず、毎日辛くて息が詰りそう。23歳の千鶴は、会社を辞めて死ぬつもりだった。辿り着いた山奥の民宿で、睡眠薬を飲むのだが、死に切れなかった。自殺を諦めた彼女は、民宿の田村さんの大雑把な優しさに癒されていく。大らかな村人や大自然に囲まれた充足した日々。だが、千鶴は気づいてしまう、自分の居場所がここにないことに。心にしみる清爽な旅立ちの物語。 *「図書館危機」 有川 浩図書館危機 有川 浩 単行本: 343ページ メディアワークス (2007/02) ……To be continued. えっ、ここで終わり? 気になる、続き!どうなる、続き! この興奮具合はかつて連載中の『スラムダンク』に毎週熱狂し、次週の新たな展開を待ちきれずにいたのと重なる。 前作『図書館内乱』のラストにきて、思いも寄らない方向から、まるで闇討ちのような一撃が郁を襲う。憧れの王子様、ついに発覚!まさかの相手にパニック状態。明日からどうしようというのが郁の心境ならば、こちらは明日からどうすんだ郁?という半ば野次馬的興味で盛り上がる。ラストの持っていき方が実に上手い。もう読者を掴んで離さない。ぐわっと掴まれたままシリーズ新刊を発売早々に読む。2月のことだ。感想を書いているいまは4月。どんな感動や感情の昂ぶりも、時が過ぎれば気の抜けた炭酸ソーダのようになるのは否めないが、弾けて飛散霧散してしまった記憶を掻き集め掻き集め書いてみよう。 王子様、ついに発覚!山猿ヒロイン大混乱! | 1/1PAGES |
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