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*2008年本・漫画・映画etc手の甲が赤くなっている。痒い。どうしようもなく痒い。 我が家では、年の瀬に京いもを煮てお正月に食べるのが恒例になっている。球形に近い里いもと違って、京いもは大根のように細長い。茶色の皮を剥いて、大きく輪切りにし、砂糖と醤油、みりんで煮る。里いもよりも甘くほっこりした食感。これが実に美味しい。スーパーで京いもを目にすると、年の瀬だなという気持ちになる。 ただ、これを調理する時が困りもの。始めに書いたように、とても痒い思いをすることになるのだ。美味しいものを食べるためには、時に忍耐も必要なのだね。 もう今日で一年が終る。今年はあまり本を読めなかった。少ない読書量に加え、感想を書いたのはさらに少ない。身辺的に大きな変化の年だったこともある。活字の海に深く潜っていって、言葉の狭間にみつけた感動や笑いや驚きはずいぶんあったのに。宿題を残したまま今年が過ぎていく。 こんなのんびりした、いつ更新するんだかという状態のこの一年、TBやコメントを頂いたみなさま本当にありがとうございます。嬉しかったです。体温が1,2度上がるような嬉しさです。そっと言葉なくお立ち寄り頂いたみなまさも、本当にありがとうございます。 2009年がみなさまにとってよい一年でありますように! いつもお世話になっているブログのみなさまのところへは、年が明けてからご挨拶に伺わせていただきたいと思います。 今日の札幌は荒れ模様、風も強い。世界的にも、日本国内でも深刻な問題や事件など多くて、どうなっちゃうのこの先!という感じだけど、来年は暴風雪で荒れまくった後の、すっきり晴れやかな空模様となることを願って、心静かに除夜の鐘を聞くことにしよう。 *「美女と竹林」 森見登美彦語るのみならず、友人明石氏を無理矢理誘い出し、編集部の面々を伴い、伸び放題好き放題気儘勝ってにやってる竹林に秩序をもたらすべく、労力を捧げる森見氏なのである。 これって所謂エッセイなのだよね? 美女に会ったら伝えてくれ。俺は嫁を大事にする男だと。妄想と執筆に明け暮れた、多忙にして過酷な日々。森見登美彦氏を支えてくれたのは、竹林であった。美女ではないのが、どうにも遺憾である。虚実いりまぜて、タケノコと一緒に煮込んだ、人気文士の随筆集。 *「ロードムービー」 辻村深月辻村深月さんの『冷たい校舎の時は止まる』は、白い雪が舞う冬の一冊。 窓の外降る雪、物語の校舎を覆う雪に、果てしもなくきりもない、このまま雪に埋もれてしまいそうだと思いながら読んだものだった。 『ロードムービー』は『冷たい校舎の時は止まる』から生まれた短編集だ。 誰もが不安を抱えて歩き続ける、未来への“道”。子どもが感じる無力感、青春の生きにくさ、幼さゆえの不器用…。それぞれの物語を、優しく包み込んで真正面から描いた珠玉の三編を収録。涙がこぼれ落ちる感動の欠片が、私たちの背中をそっと押してくれます。はじめましての方にも、ずっと応援してくれた方にも。大好きな“彼ら”にも、きっとまた会えるはず。 *「西瓜糖の日々」 R・ブローティガン言葉の断片だけが氷山の一角みたいに頭の中にぽっかり浮んでいる。 西瓜、西瓜食べたいな。違う。西瓜、西瓜、西瓜は丸い。違う、違う。西瓜、たしかに西瓜で、だから西瓜がどうした。西瓜のつくタイトルの本を読みたいと思ったのは覚えている。西瓜なんだよ、それだけは確信をもって呟く。その先が、むにゃむにゃむにゃ、となって言葉の形を失う。 ふふ、でもやっと見つけたのだよね。桜庭さんの『書店はタイムマシーン』で発見。長い間咽の奥につかえていたものが取れてすっきりだ。 さっそく図書館で借りる。 コミューン的な場所、アイデス“iDeath”と“忘れられた世界”、そして私たちとおんなじ言葉を話すことができる虎たち。西瓜糖の甘くて残酷な世界が夢見る幸福とは何だろうか…。澄明で静かな西瓜糖世界の人々の平和・愛・暴力・流血を描き、現代社会をあざやかに映して若者たちを熱狂させた詩的幻想小説。ブローティガンの代表作。 *「書店はタイムマシーンー桜庭一樹読書日記きょうも早くおうちに帰って本を読もう―作家・桜庭一樹は稀代の読書魔である。春には穴居人生活をしつつ、冬にはコタツで亀になりながら、今日も今日とて本を読むのだ。『赤朽葉家の伝説』日本推理作家協会賞受賞から『私の男』直木賞受賞までの耽溺の日々。 *図書館本の襲来 迎え討つための猶予期間は充分にあると思っていた。いや、実際充分な時間はあったはずなのだ。その時がくるのを待ちわびていた。バッタバッタと読み倒しては感想を書いて更新しようではないか。いつも意気込みだけはある。 毎日予約状況を確認するも順番は巡ってきそうにない。そのうちゆるゆるとした気持ちになっていく。無防備にお腹をみせて寝転がっている猫状態だ。 温泉に浸かっているようなのんびりした気分でいたら、次々と貸出しが可能になってしまった。迎え撃つはずが、眼前に迫る貸出し期限に追われる始末だ。いやはや。 好きなこと興味のあることには労力を厭わない。面倒くさいより好奇心パワーのほうが上回る。先週12月1日月曜日、申し込んであった講演会に仕事帰り行ってきた。 慶応丸の内シティキャンパス定例講演会夕学(せきがく)五十講、「勝負を決める思考法」と題して講演するのは、プロ棋士の羽生善治さん。現在名人、棋聖、王座、王将の四冠。会場となった丸ビルは30分で満席となり増席したそうだ。この講演会はサテライト(衛星)通信を使い、全国各地のサテライト会場でリアルタイムで講演を受講できる。なので札幌に居ながらにして、羽生さんの講演を聴くことができた。 90分ほどの講演のあと、30分が質疑応答。内容はNHKで放送された「プロフェッショナル仕事の流儀」や「百年インタビュー」、羽生さんご自身の著書と重なる部分もあるが、得るところは多かった。直感とひらめき、プレッシャーを感じるのはクリアできるギリギリのところにいるから、情報の取捨選択、将棋の手を読んでいる時のイメージも複雑で特殊な感じ。 15歳でプロ棋士になり、それ以前も含めると長いこと将棋とかかわってきた羽生さん。いまだに将棋がわからないなんてインタビューで答えるのを聞くと冗談かと思うが、だってその経歴を考えればあまりに凄いので、いつまでも失われない柔軟な好奇心は少年の顔だ。以前テレビで観た神話学者ジョーゼフ・キャンベルの目の輝きと重なる。少年の頃に神話と出会い、齢を重ねてなお失わない神話への好奇心は、遠い日の少年の姿をその向こうに見るようだった。 ひとりの将棋好きの少年はいま、永世竜王と永世七冠をかけて若き渡辺竜王と番勝負を戦っている。3連勝後の2連敗。どちらが勝っても初代永世竜王誕生だ。第6局は10、11日。 読書が進まないのにはこの竜王戦がある。録画しておいたBS中継を観たり、ネット中継を見たり。ちなみに駒の動かし方くらいしかわからない素人だけど。懐かしくなって七冠制覇の時の将棋世界臨時増刊号を読んでみたり。当時は思わなかったがこの増刊号の表紙、どこぞのアイドルかって思うくらいかわいいポーズの羽生さんがいる。軽く開けた唇に右手人差し指。しをんさん風に妄想萌えモードに突入してしまいそうな展開は、やめにしておくが(笑)、竜王戦の決着がつかないことには、なかなか読書モードに戻れそうにないのは困ったことだ。 最近読んだ中田永一さんの「百瀬、こっちを向いて。」がすごく気に入っている。中でも「なみうちぎわ」は主人公の女の子が理科系少女なのが好みだった。ずっと読みたかった誉田哲也さんの「武士道セブンティーン」もやっと順番が回ってきて読めた。これも面白い。いまは吉田修一の「さよなら渓谷」を読んでいるところだ。もうすぐ伊坂さんの「モダンタイムス」と辻村深月さんの「ロードムービー」も順番がきそうなのだ。桜庭さんの「ファミリーポートレート」もサイン本が届いて手元にある。 漫画はよしながふみさんの「きのう何食べた?」2巻目と羽海野チカさんの「3月のライオン」1,2巻を購入。「3月のライオン」2巻目に出てくる「将棋はじめて絵本」は、漫画の中だけにしておくのはもったいない。あったら絶対買うのになぁ。 風邪が流行っている。私の周りでも流行っている。どうぞ皆さま風邪を引きませぬように! | 1/1PAGES |
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